サハラ砂漠でヘアカット! -旅人美容師の世界一周の旅コラムvol.8モロッコ王国編-

最後に自分の髪をカットしてもらうためにモロッコの美容室に突撃した話を書こうと思います。

 

モロッコはイスラムの国なので美容室は頭に布を巻いている女性専用で、男は床屋に行かねばならないというのが基本なのだそうです。床屋に行ってもよかったのですが、モロッコ人男性みたいな角刈りにされたくなかったので、頑張って美容室を探してみました。

 

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歩き回ること1時間…物凄く怪しい美容室を発見。外からは中が見えないようにばっちりカーテンで仕切られているのをを見るとやっぱり女性専用なのでしょうか。

隣には床屋があり、おじいちゃんが暇そうに座っていました。角刈りにされたくない…! 意を決してカーテンをめくってみました。

 

中にいたのは2人の女性美容師と1人のお客さん。

「あのう、髪を切りたいんですけど、男でもいいですか?」

 

「大丈夫よ。でもボスが今でかけているから髪切れる人がいないの。5分だけ待ってくれる?」

5分くらいもちろん待ちますと答えて中に入れてもらいました。

 

…そして40分後(笑) お客さまとして来ていた女性が突然僕にこういった。

 

「旅をして髪を切っているの? いまハサミある? ここでカットして!」

 

「いやいや、持ってますけどボスも不在の中勝手にそんなことできるわけ…」

 

「大丈夫大丈夫!」

 

嘘でしょ? と美容師に聞くと、いいよって(笑)

客としていったはずの美容室でその店のお客さまを自分がカットするという営業妨害レベルのシチュエーションです。

 

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切ってる間にボスが登場し、その光景を見て「グッド」と一言。

本当に大丈夫でした。そして髪を切り終えたところで、ボスとバトンタッチ。

 

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ブローはボスがして、完成です。初めての共同作業です。

 

そして次はついに僕の番。 5分待ちのはずが、なんだかんだ1時間半待って、ようやくカットしてもらえることになりました。

値段を聞いてみたところ、500円ほど。シャンプーはせずに、そのままカットが始まります。

 

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文房具用らしきハサミでズバズバカットしていきます。ボスの手さばきはさすがという感じで、手際がとてもよい印象でしたが、仕上がりはなんか微妙でした(笑)。

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前髪の一部は短く切り込まれ、全体的にパッツンなのです。後日談ですが、やっぱりパッツンにされた襟足が気持ち悪くて泣きそうになりました。

 

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でもとてもよくしてくれたボスを始め皆様に感謝でした。

 

モロッコでは男性は法律で決まっている角刈り的なスタイルにしなければいけないそうで、女性は布で隠すことが多いためあまり切る人はいないそうです。

そのため、もしモロッコで髪を切るのであれば美容室をおすすめします。角刈りでもよければ話は別ですが…。

 

赤の街、砂漠、美容室。 いろいろな体験ができたモロッコでした。

 

次回は、日本の裏側ボリビアのウユニ塩湖でヘ! 有名美容師共にヘアカットします。お楽しみに!

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>vol.1~8までの記事はこちらから

 

プロフィール
旅人美容師

桑原 淳 (くわばら じゅん)

山梨県出身。幼いころのからの「東京の一等地で美容師になる」夢を叶えるため、18歳で上京。日本美容専門学校卒業後は、都内2店舗で経験。「たった一度の人生だから!」という思いから、2014年3月にサロンを退社し、世界一周をして1,000人ヘアカットをする旅に出ている。

blog⇒http://junkuwabara.com/

 

 

(撮影・文/桑原 淳)

 

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