ギリシャの古代都市“アテネ”の美容室に突撃-旅人美容師の世界一周の旅コラムvol.5ギリシャ編
サロンの中はそんなに広くないものの、2階建てでスタッフやお客さまでワイワイ賑わっています。
最初はクリスから美容室の方に僕が日本人の美容師だということ、カットしながら旅をしているということ、サロン見学をしたいということを説明してもらって待合室で彼が切られてるところを眺めていました。
クリスを担当してる美容師さんはペーター(38歳)
日本では見たことのない特大のコームとバリカンを使い、軽快にカットしていく。
僕は今までこれほどまでにバリカンをうまく使う人を見たことがありませんでした。
終わってクリスもさっぱりとイケメンになったところでペーターが僕に向かって一言「髪切ってあげるよ」
またとないチャンスだと思い二つ返事でカットしてもらうことになりました。
まずはアシスタントと思われる女性にシャンプーをしてもらいます。
シャンプーをされてひとつ思ったのは、「わざと入れてるの?」ってくらい耳に結構ジャバジャバと水が入るんですよ。
過去、ドイツやロンドンやシンガポールでも現地の美容師さんにシャンプーしてもらったことがあるんですが、結構普通に耳に水が入ります。
日本だとシャンプーしてて耳に水が入ると「失礼いたしました!」ということになりますが、逆に思いっきりやられると意外と大丈夫。
気持ち悪くないんです。
よく考えたら海やプールに入れば、思いっきり耳に入るわけなので、一滴、二滴レベルで入るから気持ち悪いと感じてしまうのかな? とそんなことを思いました。
そしてペーターにカットしてもらいます。
僕はすごく短いのは嫌ということと、あとはお任せしますということだけ伝え、この身を委ねました。
このときは知らなかったのですが、後で聞いた話によるとペーターはテレビや映画などでヘアメイクをしたり、俳優さんなどもカットしたりするアテネでは有名な美容師なんだそうです。
そのため、カット料金も少し高いが、クリス曰くペーターの”クレイジーヘアカット”に惚れ込んで通っているそう。
僕の髪をコームでとかしながら真剣な表情になるペーター。
ヘアスタイルを考えているようでした。
切り始めるとババッとあっという間にカットを終え、ドライしてスタイリングをしてくれました。
短すぎないし、なんとも素敵な仕上がりに僕は大満足!
するとペーターが口を開く「俺の髪も切ってよ」
これこそまたとないチャンスだと思い、もちろん引き受けました。