憧れのトレンド発信国“イギリス”で出会った美容師マデリン-旅人美容師の世界一周の旅コラムvol.4イギリス編
最後にマデリンに教えてもらったイギリスの美容室事情について書きます。
今メンズの間で流行っている髪型は、横と後ろを刈り上げて、上は長めに残し後ろに流す。
僕がカットしたトムのような髪型だそうです。
街を歩けばこの髪型の人をよく見かけました。
給料についてですが、一般的にスタイリストは歩合制などのところが多く、自分が担当したお客さまが支払ったお金の35〜50%をもらうんだそうです。
カット料金などはもちろん美容室によりけりですが、マデリンの美容室ではカット55ポンド。
これでも安いほうなんだそうです。
彼女が前に働いていたお店ではカットで130ポンドもらってたそうです。
日本よりはかなり高い印象です。
インドでは50円だったよって言ったらマデリンは死ぬほどびっくりしてました(笑)
それからイギリスでスタイリストになるためには、いくつか道があるそうです。
まず基本的には日本と同じように美容室でアシスタントとして働きながら勉強をします。
そしてチェックなどパスするとスタイリストになることができます。
他には学校に通いながら週4日ほど働きつつスタイリストになれることもあるそうです。
ほとんどの美容室では約2年。
また、他には有名なサスーンなどで実施している方法として、お金を払い数ヶ月の集中トレーニングを受け、スタイリストになる道もあるそうです。
次は休暇についてです。
基本的には週休2日、長期休暇はサロンによりまちまちですが年間約1ヶ月もらえるそうです。
日本よりかなり長いですね。
日々の休憩はお店の忙しさによるそうですが、休憩は日本のように取れない場合も多々あり、ランチはサンドイッチやスープやサラダなど簡単に食べられるものをカフェやサンドイッチショップで買うことが多いそうです。
最後に、マデリンが考えるイギリス美容業界の改善点について聞きました。
“適切なライセンスを”
イギリスでは今のところ誰もがヘアスタイリストとして働くことができてしまいます。
誰もがヘアスタイルを作れるということは、もちろんカッコよくないスタイルを作る人もいて、それは美容師全体の価値を下げることにもつながるので適切なライセンスを持たせるなどの基準が必要だと思ってると話していました。
実際、イギリスには国際的に活躍するために確かな技術を教育しライセンスを発行する公的機関もあります。
彼女から美容業界のこと、他にもブローやカラーなどの技術の話を聞いて日本の美容室事情と比較をしてみると同じような話もありますが、全然違うなという印象を受けました。
数日間美容師として働かせてもらった感想としては、ロンドンで美容師として働くメリットはたくさんあるなということです。
ロンドンは”オシャレだから”…という理由ではなく”インターナショナルだから”という理由です。
世界各国からさまざま人が集まり、もちろんそれぞれの髪質も違うので、働くだけですごく勉強になるなと思いました。
今回、結局ずっと郊外にいたので皆さんがイメージするようなロンドン中心部には最初の2日しかいませんでした(笑)
でもマデリンからすごくいろんなことを学べただけでなく、とにかくたくさんの人と仲良くなれたことが楽しかったので、それでよかったなと思っています。
もしロンドンに行く機会があったら美容室を覗いてみるとなにか日本とは違う発見があるかもしれません。
次回は、古代都市ギリシャ! 有名な美容師さんとカットし合った内容をお伝えします。お楽しみに!
- プロフィール
-
旅人美容師
桑原 淳 (くわばら じゅん)
山梨県出身。幼いころのからの「東京の一等地で美容師になる」夢を叶えるため、18歳で上京。日本美容専門学校卒業後は、都内2店舗で経験。「たった一度の人生だから!」という思いから、2014年3月にサロンを退社し、世界一周をして1,000人ヘアカットをする旅に出ている。
blog⇒ http://junkuwabara0614.blog.fc2.com/
(撮影・文/桑原 淳)