「365日、どんなに体調が悪くても外に出かける」（相澤）

相澤　私と真逆だね。私は歴史とかをめっちゃ勉強するほう。映画もわりと観ているし、打ち合わせで出てくるようなキーワードはなんとなくわかるようにしています。私はもともと勉強が好きなの。好きな授業は歴史だし、頭の中は数学脳だから。私はスタイリングするとき、数式で組んでるから。感覚じゃなくてバランスを計算してやってる。この靴使いたいなと思ったら、どんな色とどんなカタチを足してバランス取れるかなとか。

内田　それ結構衝撃の事実だわ。

相澤　私は頭の中じゃなくて、目の前にあるものから答えを探す。

内田　しかもその歴史を分かった上でね。情報収集は常にしてるの？

相澤　やってる。だから、365日外に出ない日がない。情報収集を休む日はないっていうか。どんなに体調が悪くても出かける。外に出るとおもしろい人だったり店だったり、空気だったりがあるから、それを絶対に1日1回は感じないと無理。家に1日中いることは365日1回もない。

奥平　僕は逆に意識して外に出たりすることがあんまりないかも。今はInstagramがあるから、自然といろいろな情報が入ってくるんで。あんまり美術館とかにもいかないし。

内田　よくそれであんなにクリエイティブなものをつくれるね。

奥平　美術館に行くこともあるけど、それが自分に影響を与えているかどうかは自分ではわからないですね。「真似はしないでおこう」っていうのはあるかな。頭の中にそれが入っていて、自分が思いついたつもりでいるけど、それが出てきただけかもしれないし。だから何かを提案しなきゃいけないとき、資料を探すってことはしないです。

内田　俺はね、どちらかというとミキティに近くて、めちゃくちゃ調べるんだよね。

相澤　私なんて休みの日だったら美術館５つ回ったりしちゃうから。夜は時間があるから映画も見ようとか。

内田　そうやって集めた情報はどうやって整理されてるの？

相澤　頭の中に薬箱みたいなのがあるのよ。仕事がきたときに、「薬箱の6番の薬と12番の薬を混ぜたらこういう仕事になるな」みたいな。それも数式じゃん？

内田　へー！ ミキティのイメージ覆ったわ。二人のタイプが全然違うから一緒にできるってことなのかもしれないね。

相澤　それはあるかもね。同じタイプだったらぶつかるかもね。

内田　それこそさ、カメラマンもいるし、吉田ユニちゃんみたいなアートディレクターもいるわけでしょ。すごい個性のぶつかり合いになるよね。

相澤　そうでもないよ。リーダーが決まっているからそこはぶつからない。

内田　あ、そういうことなんだ。ところでさ、二人はなんで売れっ子になれたんだと思う？

奥平　急な質問（笑）。

相澤　売れっ子がどういう状況かわからないんだよね。中堅だよ、中堅。

内田　生み出すことが好きなのかな。生み出すことが苦しくなることはないの？

奥平　苦しくなることはないですね。期限までに何かを生み出さなきゃいけないとか、そういう感じでもないので。

内田　ミキティは生み出すのが楽しくてライフワークみたいな感じでやっているのかと思ってたけど、実際はどうなの？

相澤　生み出すことは楽しいよ。私、常に妄想しているから、それがカタチになっていくのは楽しい。私は自分が売れてるとは思わないけど、これやりたい、ありやりたいってときに、不思議とそれを叶えてくれる人たちに出会えるし、チャンスとタイミングが良かったなって思うことはよくある。

内田　そのチャンスを間違いなくつかんでるもんね。

相澤　タイミングに恵まれたから、願っていることが叶っているのはあるね。みんなチャンスはきてるんだよ。私は勉強してるからかわかんないけど、チャンスがきたときにそれを引き当てて、やり遂げられるというか。

内田　容姿のキャラ設定も影響してんのかな？

相澤　これキャラ設定じゃないから！

内田　それはキャラをつくる戦略じゃないんだ。

相澤　まったくその気はないね。普通に楽しんでいるだけ。みんなにキャラ濃いって言われるけど、裏方を選んでいる以上、前に出たい気持ちはないから。

内田　でも一回会うと覚えられるんだよ。だから、この間のあの人、また呼びたいねってなるんだろうね。

相澤　まあ、出会いに恵まれて今があるってことだよ。

＞「ウッチーこそ売れてるじゃん！美容業界に旋風を起こしたと思うよ？」（相澤）