第一回 Rougy 薫森連載コラム -薫森正義の“ハイセンス”はここから生まれる-
次のステップは『ストーリー』+『キーワード』-インスピレーションの組み合わせ方について-
ストーリーが決まったら、そのストーリーに基づいたラフデッサンを描いたり、コラージュを作ったりと、イメージを具体化させていきます。そうすることで、よりビジュアルを明確に表現できる上、想像力がさらに広がります。
次に、作品のストーリー(テーマ)とは別に、細かくキーワードを考えます。例えば『クラシック』がテーマの場合、『クラシック』の代表的なキーワードに「退廃的・装飾的」などがありますが、代表的なものとは“反対”のキーワードも一緒にあげていくことが重要です。『クラシック』のイメージは壊さないようにしながら、反対のキーワードとなる「モダン・現代的」な手法で撮影をすると、それぞれの要素を組み合わさることで「今っぽさ」を演出することができます。
引き出しの数だけ自分の幅を広げられる-インスピレーションを組み合わせる上でのポイント-
作品を作り上げていくなかで、一番大事なのはテーマの軸をぶらさないこと。軸となるキーワードに、相反する要素は全体の20%くらいに抑える。そうするといいスパイスになり、主張しすぎず、程よく“素敵な違和感”が生まれるはずです。
従来のデザインを参考にしながら新たな作品を作るということは、簡単にできることではありません。はじめは時間がかかることだと思いますが、自分で作った“素敵な違和感”を加えたモノ作りの感覚を掴んでいくことで、納得のできる作品が仕上がると僕は思っています。
とにかく、いろんな国の「カルチャー」「ファッション」「ライフスタイル」などを沢山学び、知識のストックをより多く作ることで、生み出せるデザインの幅を広げてくれるはずです。
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- プロフィール
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Rougy/Director店長
薫森 正義(しげもり まさよし)
ハイセンスな作品を次々と生み出すヘアデザイナー。お洒落なツボを抑えることが上手く、セミナーや撮影のオファーも多い。「ゆるモード」を得意とし、巧みな技術で幅広い客層から支持を得ている。
(文/薫森 正義)
(編集/QJナビ編集部)
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