【かとしの経綸問答】緊急開設!悩める若手美容師・美容学校生のご相談、何でも承ります!最たるZ世代美容師、22歳のかとしへ繋がるホットライン

 

 

ここ数年で美容業界も様変わりし、Z世代と呼ばれる若手美容師の台頭も目立っています。その旗手として注目される一人が、新卒入社11カ月でスタイリストデビューし、デビュー初月に504万円を売り上げるという歴史的快挙を打ち立てた、加藤俊太(かとうしゅんた)さんこと、かとしさん(REDEAL)ではないでしょうか。22歳で店長として活躍するかとしさんの元には、美容学校生のお客さまも少なくないとか。

ここでは、美容学校生からも慕われるかとしさんをカウンセラーとして迎え、お悩み相談室を緊急開設! リクエストQJの編集部員Xと共に、美容師さんのキャリアパスを一緒に考えてみました。

 


 

Z世代のお悩みに、Z世代美容師はどう答える?

 

編集部員X:かとしさんと言えば、新卒1年目にして500万を売り上げたという記録もさることながら、新規オープンした渋谷店の店長就任と、何かと話題を集めていますね。そんなかとしさんと一緒に、美容学校生や若手美容師さんのお悩みを一緒に考えてみたいという企画です。よろしくお願いします!

 

 

かとし:インスタグラムのDMから、学生さんからの相談のメッセージが届きますし、実際にお客さまとして来られて、アドバイスさせてもらうことも多いんです。

ところで質問です。タイトルの【かとしの経綸問答】はどういった意味があるんでしょうか?

 

X:ご質問ありがとうございます。

明治時代の思想家、中江兆民(なかえちょうみん)の著書「三酔人経綸問答」(さんすいじんけいりんもんどう)からヒントを得てるんですよ。酒を酌み交わしながら政治談義を繰り広げるという、ちょっとユニークな設定なんです。かとしさんの立場から、かとしさんらしく率直な考えを話してもらえたらなと思いまして。

 

かとし:なるほど! それでは、タテマエや忖度は抜きにして、本気で全力で答えさせていただきますネ!(笑)

 

 

 

一人目のお悩みは?

 

 

<ペンネーム:岐阜さん/24歳男性/スタイリスト>

最近、地方から上京し、都内のサロンに中途スタイリストとして入社しました。でもなかなか顧客がつかないんです。新規も来ないし、もちろんリピートもないし。これまで地方で働いていた地域密着サロンでは、それなりにお客さまがついていたのに、東京で苦戦しています。どうやったら打破できるでしょうか?

 

X:かとしさんも、最初は埼玉・大宮でキャリアがスタートして、半年前に渋谷に出てきましたよね。岐阜さんに共感できる部分もあるのでは?

 

かとし:はい、スタイリスト経験半年未満で、REDEAL渋谷店のオープンを機に移ってきました。大宮から東京に出てきたという意味では、岐阜さんと似ていると思います。東京で働き始めてすぐ、都会の洗礼を受けましたね。大宮の時に感じていた、新規顧客のつきやすさ、これまでのリピート率も完全に崩れましたね。売上も100万くらい下がってしまって、東京の難しさを痛感しました。

 

X:そもそも物理的に、大宮の時のお客さまが東京まで足を運ぶのは厳しそう。新たに東京で新規集客するしか方法がないように思えます。 

 

かとし:立地的な面から言うと、大宮は北関東からのお客さまが多かったんです。東京は遠いけれど、大宮なら行けるという方ばかりでして。

 

それで東京での新規集客のためにやったのはSNSです。自分が推したい技術をどれだけ世間の方に見てもらえるかが大事だと思って。新規のお客さまを必ずリターンさせる。必ず満足させることを心がけていました。

 

X:リピートしてもらえるかどうかが鍵になってくると思いますが、その場で積極的に次回予約も取っていたんですか?

 

かとし:いいえ、実は自分から次回予約は?と聞かないようにしているんです。僕のお客さまは、複雑履歴からのデザインカラーのオーダーが中心でして。他のサロンで失敗したり、施術をお断りされたお客さまが僕のところに来る、というケースが多いんですよね。お客さまから話を聞いてみたところ、本当はカラー専門の美容師のところに行きたかったけど、次回予約があったため、行くことができなかった、と。その話を聞いたら、僕はお客さまを縛るようなことはしたくないなと思って。

 

だから僕は「次回予約を取らない主義」なんです。そのかわり満足度で絶対にリターンさせることがモットー。カウンセリングで今後の来店周期や、次回デザインの方向性などは伝えますけど、強制はしたくないんです。お客さまがお帰りの際には、お会計をアシスタントに任せたりはしないで、どんなに忙しくても自分でお会計はしてお見送りしています。でもこの一連の流れを、無意識レベルでできるようになったのはごく最近なんですよね。

 

X:そんなかとしさんの経験を踏まえた上で、東京で奮闘中の岐阜さんには、どんなことを伝えたいですか?

 

 

かとし:すごくベタな言い方でちょっと恥ずかしいんですけど、「お客さまを愛す」ことに尽きると思います。大袈裟だけど、スタッフにもそう伝えています。特に都内は技術面で上手い美容師さんはたくさんいますから、他店に行かれてしまうんですよね。確実に自分のところにリピートしてもらうには、技術に加え、人間性も磨き、高めていく必要があります。自分自身の人間性をさらに極めていけば、もっと強くなると思うんです。

 

僕自身、美容師1年目でデビューして、まだスタイリスト歴が浅かった時期に、先に数字がついてしまい、天狗になっていた時期がありました。集客サイトの評価は低く、口コミやコメントでもお客さまからの不満が伝わってきて、大いに反省したことがあります。今、思えばお客さまに対する思いが足りてなかった。自分は売り上げているという奢りから、楽な道へと逃げていたんです。

 

苦い経験から自分を改め、「お客さまを愛す」仕事へと変えていきました。するとさらに売上が100万以上アップして。こういった気づきのヒントをくれるのは、上司だったりお客さまだったりします。悪い口コミを見た時は悲しかったけれど、それ以上に今は感謝しています。お客さまがわざわざ文字に起こして僕に伝えてくれていること、学ばせていただいていると、真摯に受け止めました。

 

X:順調に成長してきたように見えるかとしさんにも、そんな経験があったんですね。岐阜さんの場合、新規集客が難しいかもしれませんが、まずは「お客さまを愛す」ことを徹底すると何かしら打破するチャンスがあるかもしれないですね。

 

かとし:お客さま一人ひとりにしっかり時間をかけられる今がチャンスだと思って、仕事は丁寧に行うこと。お客さまのニーズを聞き、サービスを提供し、絶対離さないようにする。それくらいの心意気でお客さまに集中するといいのではないでしょうか。

 

>二人目のお悩みは? ー転職のタイミングに迷っているシュガーさんー

 

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