【令和のオンラインサロン事情】東京と仙台をオンラインで繋ぐ武田響&内海陸が新規スタートした実践的デザインカラー理論が人気。人気美容師に聞く、令和のオンラインサロン事情。
技術にかける熱量、それに基づく価値がある
編集部:オンラインサロンを通じて発信したいことは?
武田:僕たちはオンラインサロンを通じて、技術を共有するその先に、サロンメンバーの皆さんが自分自身の施術の価値を見つめ直すきっかけになったらと思っていて。自分のペーパーブリーチ施術、ホイルワークにはいくらの価値があるのか、どの程度いただけるのかと。
内海:僕は仙台で美容師をしています。地方では稀かもしれませんが、複雑履歴の場合、そのお客さまの施術に4〜6時間かけることもざらにあります。クオリティーの約束を必ずした上で、しっかり説明して、しっかり施術して、しっかり料金はいただきます。3〜5万円いただくケースもあります。日本では都内クラスの料金設定かな。
武田:施術内容はもちろんだけど、かけた時間だけではなく、仕上がりのクオリティーを上げる為に、日々勉強して練習して、努力しているからこそ、自分の施術にはその価値があると思っています。だからこそお客さまも仕上がりと料金設定に納得してくれる。
内海:もちろん、集客には安いクーポンも必要だと思っています。だけどいつからか業界の大部分が、より安い料金で、お客さまを時間内に早く仕上げてという薄利多売の流れに陥っているような気がして。それに漠然と疑問を抱いていました。価格競争のその先に、美容の未来はあるのだろうかって。
武田:そして僕たちは美容師として、間違いなくお客さまにとってベストな施術だけにこだわっています。
自分自身の技術を、“価値”に変換できる美容師に
武田:僕たちは、お客さまの満足の先にある僕たち自身の価値作りにこそ、全てがあると考えています。
内海:海外では、一度のカラー施術で100万円いただくケースもあります。それは高いのでしょうか? いつからか僕たちは、施術内容に値段を決めて、言い訳をしてしまっていたのではないかと思います。根本的な考え方が変われば、美容師の給料も休みも労働形態もきっと変わると思いますし、アシスタントへの報酬を高く出来たり、職業として、美容師へのイメージも変わるはずです。
武田:オンラインサロンの中で公開している内容も、すごく価値のあるものだと自負しています。どう感じて、活用していただくかはメンバーの皆さん次第かと思いますが、必ず”価値”として変換できて、学んで終わりではなく、技術の向上とその先の価値作りとその提供のスパイラルを産み出すことこそ、PARTYの存在意義だと思っています。
内海:とにかく何か自分の強みを持って欲しくて。洋服を買うときもそうなんですけど、このブランドのここが好き! と思うから買うのと同じで、この美容師さんのここが好き! と思ってもらえるような何か。それがその人の価値だと思うので。
武田:お客さまにとって、唯一無二の存在になれるように。その手助けやヒントになれたら良いなと思っています。PARTYが目指していることは、僕らにとってもチャレンジなんです!
内海:こうした草の根活動の先に、業界の流れの転換と前進があると思っていて。それも僕たち2人では難しいので、オンラインサロンを通じて、関わる皆さんとより明るい未来に進めるように、自分の技術を公開しています。場所は離れていても、みんなが同じ方向を見て、今一緒に頑張っています!