高木琢也さんに聞く! 消費の時代にOCEAN TOKYOが流行で終わらない理由を徹底検証。トップの最終結論編【連載企画Vol.4前編】

すべてを任せる勇気も必要。それがスタッフの成長と学びに繋がる


 

次に、そうしてスタッフに何かを任せたあとは、自分の完璧主義との戦いにもなってくる。俺は理想が高いから、一つのプロジェクトを立ち上げたときには、もう120%の答えが見えているんです。だから、ついつい全部に口出ししたくなっちゃうんだけど、それでは彼らは成長できない。あえて何も言わないようになりました。一度すべてを任せてみて、思った通りの結果が出なかったとしても、「こうすればよかった」「次からはこうしよう」と、いう学びになるんだったらOKにしようと苦しいけど決めています。

 

そして、幹部会にも出なくなると、サロンワーク以外の俺の動きや意図というのもスタッフには見えにくくなるんですよね。著名人と会食に行ってるとか、スノボばっかり行ってるとか、たしかにスタッフからすると、遊んでいるようにしか見えないかもしれない(笑)。美容業界以外の人と積極的に会うのは、OCEAN TOKYOに外部の仕事を持ってくるためで、それこそ仕事に繋がらなかったら遊んでいるだけということになっちゃうから相当なプレッシャー。今はそれがようやく実る時期になってきて、遊んでいるわけじゃないということがわかってもらえるようになってきました。

俺がどんなことを考えていて、何を計画しているか、そのためにどう動いているかというのをスタッフ全員に向けて話せばいいのかもしれないですけど、あえてそれはしません。


 

―『OCEAN TRICO』のプロダクトのCMに俳優の窪塚洋介さんが出演することも、スタッフの方は直前まで知らなかったと聞いています。だからこそ、発表されたときには社内でもめちゃくちゃ盛り上がったそうですね。

 

商品を作っていると、発表されるはるか前にその商品を始め、キービジュアル、広告が出来上がっているから、関わっている人たちはもう見慣れてしまっているんですよね。そのテンションってお客さまにも伝わってしまうから、スタッフが沸かないとお客さまも沸かない。お客さまにテンションを上げてもらうためには、スタッフも同じ目線でテンションが上がっていないと。スタッフが熱くなっているからこそ、お客さまにも商品に関心を持ってもらえるんです。

俺だって本当は「今、こういう仕掛けつくってる」って、みんなに話したいですよ(笑)。 

 

>美容師の枠を超えた活動の目的は、スタッフのために突破口を開くことに他ならない

 

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