高木琢也さんに聞く! 消費の時代にOCEAN TOKYOが流行で終わらない理由を徹底検証。トップの最終結論編【連載企画Vol.4前編】
大流行を収めたものは必ず早々に衰退するとされていますが、その定説を超えて、今年8年目を迎えた『OCEAN TOKYO』。今もなお熱狂的な顧客を獲得し続けています。なぜそこまで支持されるのか。その理由を紐解く連載企画。
第4回はついに代表の高木琢也さんが登場。全てをオーガナイズする高木さんのOCEAN TOKYOを育てる想い、高木さん自身の進化、そして美容師の本質について伺います。
その理由はお客さまとOCEAN TOKYOを繋ぐ商品開発にある? (三科光平さん)
その理由は多くのスターを生み出す戦略的な幹部育成にある?(三科光平さん)
その理由は技術に絶対妥協しない姿勢を貫いているからではないか?(七五三掛慎二さん)
その理由は営業戦略チームによる現状の把握と戦略があるからではないか(陽介さん・雨宮さん)
OCEAN TOKYOが流行で終わらない検証5:
OCENA TOKYOが支持され続ける理由は、常に美容師の枠を越えて進化し続ける高木さんがOCEAN TOKYOの新しいシーンを創り続けているから。そして様々な活躍をしてなお、選ばれる美容師でい続けようとしているからではないか?
もう俺は主人公じゃなくていい、これからはスタッフ全員を主人公にしたい
―ここまで、三科さんにはOCEAN TOKYOが展開するプロダクトや幹部の育成について、七五三掛さんには技術や教育について、陽介さん、雨宮さんには営業戦略について伺ってきました。他にも幹部陣の方がいてそれぞれ役割を担っていますが、その全てをどのように取りまとめているのでしょうか?
それぞれの役割については、マンガやサッカーにたとえて伝えることが多いんです。たとえば、某有名海賊マンガだったら、俺が船長で、誰々がめちゃくちゃ強い剣豪で誰々が冷静に状況を分析できる料理人……とかね。彼らはマンガの中では主人公ではなくてナンバー2、ナンバー3という存在だけど、俺は、うちのスタッフ全員を主役にしたい。主人公ひとりしか出てこないマンガはないし、それだと成り立たないから適材適所に人材を置いて動かしていってます。あと、同じ仕事でもやる人が変わると当然結果は変わるから、フォーメーションを変えることが多くあります。
もうね、俺は主人公じゃなくていい。スタッフを全員ヒーローにしたいという思いでやっているので、昨年からは幹部会も副社長の三科に任せ、営業戦略チームを始めとした幹部メンバーに任せるようにしたんです。
ただ、何かを任せることの難しさはいくつかあって。
一つは、自分ではチャンスを与えているつもりなんだけど、スタッフからしたら「やらされている」と感じてしまうこともある。昔は、ヘアカタログもこういう取材も、外部の人から選ばれた人しか出れなかったけど、今って、自分でSNSを通じて発信できるから、“選ばれる”ことの価値がわかりにくくなってきてしまっているんです。
そうなると切磋琢磨もしなくなってしまうし、美容師としてお客さまには選ばれ続けなきゃいけないのに、それではまずい。だから今、選ばれることの価値というのを改めて高めなくてはいけないんです。営業戦略チームがあるのもその一つで、選ばれたスタッフだけが、会社としてのプロジェクトに関われるようになっています。
>すべてを任せる勇気も必要。それがスタッフの成長と学びに繋がる