七五三掛慎二さんに聞く! 消費の時代にOCEAN TOKYOが流行で終わらない理由を徹底検証。技術編【連載企画Vol.2】

SNSでバズることとお客さまを満足させられるかは別物

 

 

サロン全体の技術力を保つという意味で、OCEAN TOKYOのスタイリストがInstagramなどで上げる作品(お客さまのスタイルは除く)は、僕が一度チェックしてから、OKが出たもののみが載ります。多いときは1日に10件以上のスタイルをチェックすることもあります。OKできないものに関しては、「ここをもっとこうした方がいいよ」とアドバイスはしますが、OKなものにアドバイスはしないようにしていますね。僕はチェッカーではありますが、僕が必ず正解とも限りませんし、作品にはスタッフの美学がそれぞれあるはずなので、それを尊重したい。特に若手が作るスタイルは、かっこよくて時代の先端をいくものがたくさんありますし、作ろうとしているもの、形にしたいと思っているスタイルは、OCEAN TOKYOのお客さまの層にピッタリと合っているので、逆に僕は勉強させてもらっているくらいです。

 

 

OCEAN TOKYOはデビュー前のアシスタントがSNSでバズることも多く、それを褒めてもらえることも多いのですが、バズって認知されたからといって調子に乗ってしまうスタッフというのはいません。

これは僕個人の考え方でもあるのですが、SNSでバズることと、お客さまを満足させられるかはまったく別のことだからです。若手スタッフも、間近でそういう例を見ているので、OCEAN TOKYOという会社にいるうちは天狗にはなれないんですよ(笑)。

もちろん、ちゃんと「頑張ったね」と評価はしますが、美容師はバスるより技術で勝負。とくに、美容師として一生を過ごすのならば、本当に技術は絶対なんですよ。それこそ、自分一人でフリーランスなどで生きていくのなら別ですが、自分の店を持ちたい、組織の上に立たなければいけないという時にはうまくなければスタッフはついてきません。

 

 

プロフィール
OCEAN TOKYO WHITE
代表/七五三掛 慎二 (しめかけ しんじ)

早稲田美容専門学校卒業後、都内有名店1店舗を経てOCEAN TOKYOのオープニングから入社。2015年1月にOCEAN TOKYO本店の副店長、その後OCEAN TOKYO本店の店長に就任。2017年2月にOCEAN TOKYO4店舗目となるOCEAN TOKYO WHITEの代表取締役に。# shimetech というハッシュタグをつけて投稿された、バーバースタイルを踏襲したヘアに注目が集まり、ファッション感度の高い男性たちの間で話題。類稀なるセンスと才能が裏付ける圧倒的な技術力で、サロンワークのみならず、セミナーや国内外のショーでも活躍。美容とバーバーの感性を織り交ぜ、自身の世界観を広げ続ける唯一無二の美容師。

 

(文/須川奈津江 撮影/菊池麻美)

 

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