【OCEAN TOKYO10周年】高木琢也さんが語る、これからも「荒波」な未来展望
−これから10年も荒波…とのことですが、今後10年の展望を教えてください。
海外を狙っています。
OCEAN TOKYOをオープンさせた時は、メンズサロンなんて誰からも認めてもらえなかった。だけど、今はこれだけたくさんのメンズサロンがあって、メンズの髪型のバリエーションも増えましたよね。当時は黒髪、いても茶髪か金髪かくらいだったけれど、今は赤髪もいれば緑髪もいて、あらゆるシーンでNGとされていたツーブロックも市民権を得ました。また、OCEAN TOKYOには俳優さんはもちろん、自分をもっと磨きたいと来店される芸人さんもこの10年で本当に増えました。
これは、うちに限らず日本でメンズサロンが確立された証だと思っていて。あとは何をするかというと、海外の人たちを喜ばせるっていうのがこれから10年の一つの目標だと考えています。僕たちが海外へ行くのか、もしくはOCEAN TOKYOを求めて来てくれる海外の人を増やせるよう仕掛けるか。そこは検討中ですが、これが上手くいけば、世界のメンズヘアの価値観も変わるはず。10年と言わず、5年でなんとかしたいですね。
あとは、OCEAN TOKYOの中で、俺じゃない人がもっとたくさん出てきてほしい。でも、例えば俳優さんや芸人さんの中でも、キャリアを積み重ねても最前線で戦っている人を実際にたくさん見てきているから、俺も前には出ようとは思っています。さらに、他のメンバーがいろんなところに出て活躍していくようにしていきたい。スター集団の中のボスという立ち位置でありたいなと。
−ご自身のキャリアについてはどうですか?
これから先も髪の毛はずっと切っていたい。髪の毛はずっと切り続けながら、これからも美容業界という枠を超えて、他業種の人たちといろんな仕事をしていきたいです。今も実際に色々なプロジェクトが動いていますよ。
他業種とコラボして何かつくったりすることって、一見美容師と全然関係ないことのように思えますよね。でも何をつくれば響くかとか、誰と組めばより喜ばれるかがわかるのは、毎日たくさんのお客さまからいろんな情報を教えてもらっているから。実は美容師だからこそできるチャレンジでもあるんです。そうやって美容師の可能性を広げたいというか、美容室はいろんなことをやっていいんだよっていうのをもっと伝えていきたい。
美容師は、かっこいいイメージももちろんあるんだろうけど、やっぱり未だに「稼げない」とか、「美容師になった」って周りの人に言っても別に驚かれないイメージもある。そういうマイナスな部分を俺たちの活動を通して払拭したいなと。これも10年というよりは5年以内に形にしていきたいですね。この10年で世の中を変えられたことはたくさんあったけど、また同じように10年(という時間を)使いたくない。5年以内に色々変えてみせます。
OCEAN TOKYO
代表/高木 琢也 (たかぎ たくや)
千葉県出身。早稲田美容専門学校卒業。2013年9月にOCEAN TOKYOを立ち上げ、現在は原宿、渋谷、大阪など全国12店舗を展開。月間技術売上1200万円を達成、ホットペッパービューティーアワードベストスタイルメンズ部門三連覇をするなど業界でも注目を浴びる。2018年10月にNHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演後、本田圭佑に次ぐ二人目の二度目の出演者として2019年5月に再登場。現在は4度の出演を果たしている。2019年5月22日にはじめての著書「這いつくばった奴が生き残る時代道あけてもらっていーすか?」(宝島社刊)を上梓。カミカリスマアワード2023、2022、2021、2020(主婦の友社)では、メンズカット部門で唯一の三つ星を4年連続で獲得した、業界の圧倒的カリスマ美容師。
Instagram:@takagi_ocean
(文/QJナビDAILY編集部 撮影/松林真幸)
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