渋谷発! 美容室で「カーボン・オフセット」をZ世代のトレンドに! 渋谷区×三井物産×博報堂×美容室の取り組みをNORA代表広江一也さんに聞く
SDGs、カーボンニュートラル、カーボン・オフセットなどのキーワードを目にすることが増えたことを、多くの美容師さんも感じていることと思います。全世界的に脱炭素の取り組みがスタートし、美容室経営においても無視できない時代になりました。そのような中、NORA SHIBUYAで、アプリを使ってスマートにカーボン・オフセットができる取り組みがスタート。その狙いと中身について、NORA代表の広江一也さんに、「そもそもカーボン・オフセットって何?」というところから教えてもらいました。
電気・ガスを使う美容室が、炭素を出さないのは無理
「カーボン・オフセット」というのは、できるだけCO2などの温室効果ガスを削減して、それでも出てしまう分に関しては、寄付などをして埋め合わせるという取り組みです。寄付されたお金は、植林や森林保護、クリーンエネルギー事業など、温室効果ガスを削減するために使われます。
「イチ美容師である自分には関係なさそう」とか「儲からなさそうだからやらない」と思う人もいるかもしれませんが、それは大間違い。SDGsという言葉が世界中で飛び交う今、環境負荷を無視した活動は成功しません。ヨーロッパではすでに、取り組みが不十分な企業に、金融機関が融資を制限するなど、企業の信用に関わる重要事項になりました。日本も同じようになるのは時間の問題でしょう。
とはいえ、美容室では電気を使うし、お湯も使うし、CO2の排出は避けることができません。そのため、脱炭素の取り組みをしている株式会社ゼロボードと共同で、LINEアプリ
「zeroboard me x NORA」をつくりました。お客さまが髪の長さとその日受けたメニュ ーを選択するだけで、その日の施術によって排出された CO2 量と、カーボン・オフセットをするための金額を簡単に算出できるというものです。現在はその金額をNORAがお支払する形になっていますが、今後はお客さま自身でお支払いただくこともできるようLINE Payの機能を追加していく予定です。
新しい髪型の写真をはめこめるフレーム型の「カーボン・オフセット証明書」も提供しています。作成した証明書を SNS に投稿すれば、お客さまがカーボン・オフセットしたことを友人・知人に伝えられるのもポイント。多くのお客さまが面白がって参加してくれます。まずは、興味のとっかかりになればいいなと思っているので、そんなのがあるんだ! と参加してもらえればいいかなと思っています。
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