ニューヨークではスタッフが交代で料理当番!?「NOBU’S KITCHEN」Vol.8ゲストGARDEN 代表取締役 須崎勝己さん【前編】

「気に入らなければチップに1セント」感情表現の違いに唖然!

 

 

――GARDENはニューヨークに店舗がありますが、実際にニューヨークで働かれていて、肌感覚として日本人との違いって感じましたか? また、日本人の技術の強みってどこだと思いますか?

 

河野:そこは今日NYの旅から帰ってきたばかりの喜多さんがいいんじゃないですか?

 

喜多:カットって日本人を含めたアジア人のほうが髪質が硬いこともあって、難しいんですよね。ただ、欧米人は頭の形が違うので、頭の形に合わせて切るということにおいては、「あ、こういう感じになっちゃうんだ」っていうことはありましたけど。

 

 

あと、アジア人って、ブローの技術が実はあまり必要ないんですよ。日本にいると、すごい伸ばしたりしますけど、欧米人の髪質にありがちなハリとかカールを活かしてブローするっていうのは、アジア人だけを担当していたら培われない技術。だから、まったくゼロからスタートする感じでした。

 

「ちょっとカタイんじゃないのー♪」と場をなごましてくださる須崎さん

 

河野:日本人の技術でワールドクラスで戦えるものは“正確さ”だと思います。完璧だし、真面目ですよね。例えば、ハイライトで3㎜、7㎜チップでどうとかできるのって、日本人だけです。海外の美容師にそれを強要したらびっくりされるし、あんなにきれいにできません。

 

日本人の考え方って、「真面目に取り組んで、それをナチュラルに見せる」ということだと思うんですよ。でも、西洋文化では、「適当にぼかしたり曖昧にしたりした方がナチュラルになる」っていう考え方なんですよ。

 

ブローとか、僕らは一本一本をまっすぐにしなきゃいけない概念だけど、「こことここがまっすぐだったら全体がまっすぐに見えるじゃん」みたいな感じ。「え、これでいいの?」って思いますけど(笑)。

 

 

世界の方と話をすると、「日本人はスキンケアに命を燃やす」と言われるんです。日本では、スキンケア商品が売れるけどアメリカではあんまり売れない。なぜかというとぱっと見で光るものを求められているから。アイシャドウとか色味のあるものが先行して売れていくんです。求めているものが違うんですよね。日本だと「10年後もきれいに」というイメージだけど、アメリカでは、「今一瞬を美しく」ということに注力する。

 

スタイリングのしやすさとか再現性があるよりも、「かわいい」と思ってもらえたらそれでOK。明日自分でできなくても、そこに行ってやってもらうことができれば、それでOKなんですよ。

 

――へえ! 面白い違いですね。実際に海外の方々が日本の技術を体験されて、驚かれることとかありますか?

 

河野:すごいですよ、喜びの表現がまったく違う。よくキスされるし、ハグもされます。

 

「こんな感じ♫」と、河野さん&喜多さんで再現w。

 

逆もまた然りで、イマイチだったときにそれをはっきり言わずに「また来ますね」と濁しつつ、もう来ないとか、オブラートに包んだ感じはないです。「もうあなたに担当してほしくないから、ここには絶対来ない」って言われます。

 

肩を押さえられてクレームをもらったこともあったそう…

 

喜多:日本では、お客さんに目の前で泣かれたことはなかったですもん。

ニューヨークではじめて髪質が日本人と全然違うブロンドの方を担当した時に泣かれてしまって、消えたくなりましたね……。あと、チップに1セント置かれたりもしました。それは悔しかったですね。

 

河野:逆に気に入っていただけたときは、カット料金を上回るチップをもらえることもありますけどね! わかりやすいです。

 

――NOBUさんも、この企画4回目のときに言ってましたが、中国でのセミナーのときはいろいろありましたよね。

 

 

NOBU:海外の方は、学ぶ姿勢に関しては、基本的にラフですよね。

特に中国では、話を聞いてもらうのに1時間もたないので、ぱぱっとやって休憩、ぱぱっとやって休憩。結局、講師側の教える技術があるかないかなので、飽きられないようにやってはいますね。

 

――あれ? ところで、須崎さんは?

 

河野喜多:あっ! そんなところで何やっているんですか!?

 

ALBUMの美人女子二人と談笑する須崎さん(笑)!

 

須崎:いや、今日は俺お酒を飲みながら料理を食べるだけでいいって聞いてきたからさ! なんでかなー、よそのサロンのアシスタントはかわいく見えるんだよね?

 

 

一同:爆笑

 

河野:喜多:いやいやいや! うちのサロンのアシスタントだってかわいいですよ!

 

 

須崎さんの予想外な展開で前半は終了(笑)。後編では、会社づくりで心がけていることや、これからの美容業界について語っていただきました。お楽しみに!

 

 

>今回のメニューは参加者全員が男性ということで、ガッツリ飯!

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング