木村直人とNOBUの美容師としてのゴールはどこ? 「NOBU’S KITCHEN」Vol.2 ゲストair木村直人さん【後編】
木村さん、いつ終わったの? NOBUさんのゴールとは。
木村:多分そこだなぁ。
僕は自分で現役がとっくに終わったと思っていて、惰性で美容師を何年か続けてしまっていた感じがある。集客できる自信はめちゃくちゃありますが、今は集客もしていませんからね。
でもNOBUさんは現役をやりきってないと感じているんだと思います。『自分やりきったぜ』って実感をもつことって本当に大切。NOBUさんってどこをゴールにしてるの?
NOBU:シンプルに、美容業界で一番になりたいんです。ALBUMはブランドサロン化したので、グループでトップを目指したい。まずは店舗展開。ホットペッパービューティーアワードが全てじゃないけど、まずはそのコンテストをALBUMのスタッフで制覇したい。3年後には目指したいですね。
美容業界を圧倒させるために、槙野は起爆剤になると思います。僕は槙野を頼ってるつもりはないけど、槙野には僕のことををうまく使ってもらって、ALBUMを日本一にしていきたいですね。
突き抜けるまで頑張りたいですね。
―木村さんはどのタイミングで現役が終わったと思ったんですか? まだ木村さんにやれることはありそうですが。
木村:僕はSNSで名前が広まった美容師ですが、どの美容師よりも求心力が高い美容師になれたから、『あ、もういいわ』って思っちゃったんですよね。
美容師でありながら、政治や経済界に波及できるような発言力を持てるようになったら、やり切れたと実感するし、有名人とはなんぞや。という答えも見えるかもしれないですね。
あとはairという組織を大きくすることですかね。
―もう十分大きいのでは?
木村:例えば僕がもし独立する! と言ったら、めちゃくちゃ戦闘力の高い美容師が集まってくれると思うんです。
でもairに入社してくれれば、僕と働けるのに、なんで入社してくれないのか。airで働きたいって思ってもらえるようにしないとダメなんです。
中野がairを辞めて、ALBUMに行きたいと思ったってことは、ALBUMで働きたいと思える魅力がたくさんあるってこと。それが結果なんです。
僕が本質的に正解だと思うことのひとつに、働きたいって思われる場所を作れることなんです。有名になることよりも大事なことだと思います。会社に所属しながら働きたい希望者を増やせないのは無能だとも思ってるんで。働きたいって思う環境づくりは負けたくないですね。
NOBU:ALBUMが新卒採用をはじめて3年目、次で4年目です。
最初は1人、次に6人、次は15人。ようやく育てる環境が整ったんですよね。
業務委託サロンは数字を上げ続けるのは難しいって周りからよく言われてますが、そのイメージを打破したいんですよね。稼げるって思われるサロン作りをしたい。
個人的なことを言ってしまえば、前も言ったけどすぐデビューさせちゃえばいいのにって思う。
木村:俺もそう思う、5年アシスタントとか意味わかんないよね。
―話の途中ですが、夜も更けまくっているので、そろそろ閉店のお時間に……。
木村:また誘ってね。今度は日にちに余裕を持って誘って(笑)
QJナビDAILY編集部も聞いたことのない話ばっかりで、編集チーム一同感心しきりの今回の「NOBU’S KITCHEN」。最後にみんなでカニを貪りながら、今夜も閉店。
次回のゲストは、Violet/前原穂高さんが登場予定。お楽しみに!
【NOBU’S KITCHEN風景】
- プロフィール
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air
執行役員兼ディレクター/木村直人
ヘアカラーのスペシャリストとして、モデルや芸能人などからも絶大な信頼を誇る。最近はヘアカラー剤の開発、WEBサイトのプロデュース、オンラインサロンのコンサルなど、美容師以外の活動にも注目が集まる。2018年9月にgricoのエザキヨシタカ氏と共著の『選ばれる条件-こうやれば、突き抜けられる-(DMM PUBLISHING)』を上梓した。
http://naotokimura.tokyo/
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ALBUM
プロデューサー/NOBU
大阪と東京のサロンで経験を積み、2014年よりアルバムのプロデューサーとして活躍。美容学校生の頃から既存のルールにとらわれず、独自の手法で技術を高め、売り上げ、集客ともに伸ばしてきた実力者。サロンワークのほか、雑誌の撮影やショーのヘア・メイクの仕事も数多くこなしている。インスタグラムのフォロワーは19万人超え。最近では料理人の夢を叶えたいと画策している
https://www.instagram.com/nobuhair/
(取材/高橋 優璃・撮影/菊池 麻美)