「ファッションスナップに載りたい!?」 モデハンとファッションスナップの関連性とは!?「NOBU’S KITCHEN」Vol.16ゲストwhyte中島潮里さん、THE REMMY倉田聡子さん【後編】
毎回、NOBUさんが気になる人をゲストにお呼びし、NOBUさんの自宅(!?)でNOBUさんの手料理を食べながらざっくばらんに美容業界について語り明かしていただく「NOBU’S KITCHEN」。16回目はwhyte中島潮里(なかじま しおり)さんとTHE REMMY倉田聡子(くらた さとこ)さんにお越しいただきファッションと美容師の仕事との関係について話していただいています。
後編では、おしゃれ美容師御用達!?のファッションスナップの話で盛り上がりました!
※本文中の敬称は省略しています。
「雑誌のファッションスナップに載りたい!」涙ぐましい努力に爆笑!
――下積み時代は限られたお金の中でおしゃれすることが求められると思うのですが、どうしていましたか?
NOBU:モデハン中に、おしゃれな人はどんな服を着ているのかとか見ていましたね。
モデハンといえば、同期が原宿の街角スナップによく載ってて、俺も写りたいから編集部の人がハントしているところに行くんですよ。編集さんも知り合いだからさり気なく「こんにちは~。あ、今日スナップ撮ってるんですね~」とか言うんだけど、撮られないの! で、その横でファッションスナップ常連のうっちー(LECO代表・内田聡一郎さん)が撮影しているっていう(笑)。
でも一回、アディダスのウォーター・モカシンが流行ってて、それを履いていたら「靴特集なんですけど、撮らせてください」って言われたときがあって。俺、嬉しくてさ! 友達に「雑誌載るよ!」って言いまくっていたの。なのに、まさかの誌面には足しか載ってなかった……。
一同:爆笑
――倉田さんも中島さんもファッションスナップの常連というイメージがありますが、初めて載った雑誌のことって覚えていらっしゃいますか?
中島:アシスタントのときからありましたけど、私は雑誌に載りたいっていう気持ちはあんまりなかったタイプですね。オファーがあれば、「はい」って言って撮ってもらう感じです。でも、そういうときに限って、ただのパーカーにニット帽とかで……「なんで今日なの!?」って言う(笑)。
NOBU:それで声かけられるんだから、本当におしゃれなんですよ!
倉田:わかる、私が編集さんでも潮里ちゃんに声かけますもん!
倉田:私は完全にNOBUさんと同じタイプ。もともと原宿エリアで働いてなかったのでまずファッションスナップをやっているようなところを歩くことがないんですよ。
毎週火曜日は集合モデハンの日だったのですが、そのときに原宿に行くのが貴重だったんです。お昼の1時くらいに旧GAP前(現・TOKYU PLAZA)で解散して、まず表参道のローソンがある坂に向かうんですけど、やっぱり声はかけられない(笑)。可愛い友達と二人で歩いていると、その子だけ撮影されるんですよ(笑)。
NOBU:あるあるだよね。友達が撮影している間、待っているときの手持ち無沙汰の感じが嫌なんだよね。
でも、あの旧GAP前の表参道の坂は、美容師にとって「スターロード」だよ。
一同:爆笑
――スターロードを何往復もする感じですか?
NOBU:編集部の人がいたら、ですよ?
いるなーっていうのは遠目でも分かるんですよ。でもモデハン中だから、無意味にその近くをウロウロしていると先輩に怒られちゃうから。だから横目でチェックしつつ、こっちはこっちでモデハンしながら編集部の人たちが撮れ高なくて疲れてくるのを待つ。疲れてきたら、判斷がおかしくなって声かけられるかもしれないという期待です(笑)。
たいてい、撮れ高がないと、編集部の人は渋谷の西武前の「第二のスターロード」に移動しちゃうんだけどね。
−スターロードを歩いていた当初を思い出して、再現してもらってもいいですか?
NOBU:まず横目で編集部をチェックします。
NOBU:編集部が疲れてきた頃にスターロードを通るんですが、スナップ常連のイケメンたちのようにスマートに通っても、誰の目にも止まりません。
NOBU:普通に歩いて行って、編集部が待機しているあたりで、全身のコーディネートが見えるよう、少し正面に体を振って、アピールするのがコツです。ま、それでも声はかけられませんでしたけど(笑)。
倉田:私は、とりあえずサングラスかけて一回通ってみるんですよ。
一同:爆笑
倉田:サングラスかけてたら違う人に見えるだろうから、その姿で通りかかりながら何の雑誌なのかチェックする。
すましてる感じで歩いているんだけど、「高校生向けの雑誌か~じゃあ声かけられないわ」とか心の中で検証しています(笑)
たまに『FRUiTS』とか『Tokyo graffiti』系の個性的なファッションの人が載るような雑誌に声をかけてもらうことがありました。1年目は真っ白にブリーチした髪にチークも濃い目、それに変わったファッションをして歩いていたんですけど、「そうか、私は個性の強いスタイルだったら撮ってもらえるのか!」と思いました。
私はニット帽とパーカーじゃ撮られないけど、誰も着ないような服を着ていたら撮ってもらえたっていうのがあって、それから人とちょっと違う髪形とファッションが好きになったのかもしれないです。
>モデハンに成功したアシスタントが撮影に同行できる、大変だった下積み時代