女性美容師のブランディングは難しい!? 自身の見た目と作りたいスタイルの関係性とは?「NOBU’S KITCHEN」Vol.12ゲストSiikaNIKAIサトーマリさん・SYAN野々口祐子さん・ALBUM/城田光代さん【前編】

若手美容師はメディアの仕事より美容師個人のあり方に注目している

 

 

――若いころに、お二人はブランディングというか、自分を象徴的に見せるようなことってやっていましたか?

 

野々口:自分とは違うゾーンを作りましたね。当時は、森ガールが流行っていて、そういうサロンに所属していたので、メディアに出るときにも森ガールテイストだったんです。「本当は違うのにな」って思いながらやっていたんですけど、きてくれるお客さまは、見た目と実際のわたしとのギャップを感じたみたいで、結果的に面白がってもらえたのかな、と。

 

 

サトー:わたしは、自分でブランディングした記憶ってないんですよね。若いころに所属していた美容室は小さなお店だったので、デビューしたらガンガン売ってくれて。自らブランディングというよりは、それに乗っかるっていうのが大きかったです。

 

でも、先輩で一人すでに売れている人がいて、そこに私がデビューしたから、どう差別化するかっていうのは課題だったんです。そうしないと、雑誌の撮影の仕事がもらえないから。だから、働いていたサロンは青文字系だったんだけど、わたしはあえて赤文字系を狙っていったんですよ。

 

 

NOBU:『ViVi(講談社)』ですよね。俺、サトーさんがヘアページ持っていたの、羨ましい気持ちで見てましたよ。

 

サトー:うわー、ありがとうございます! 『ViVi』に載るとお客さんもきたけれど、当時は編集部員もめちゃくちゃ厳しくて、とにかく勉強になりましたね。すごく大変だけど、ちゃんとやっていると成長できるし、次にもつながるから。

 

NOBU:依頼がくるとき本当にうれしいんですよね。編集部から「次の号で何ページお願いします」とか、当時だと電話かFAXで依頼がくるんですよ。

 

サトー: そう! FAX!!

 

一同:笑

 

 

――城田さんの世代って憧れのお仕事やメディアって何かありますか?

 

城田:それが、ないんですよね。

ただ、理想の美容師像はあって、私の目指す理想の美容師は“かっこいい”感じなんです。あんまり自分のことは話さずに、営業のときはかっこいい美容師を装っているんですよ。自分としては理想の美容師を演じている感じなので、さっき野々口さんがおっしゃった、本当の自分というものがありながら、求められているものに変身して営業するって、すごいと思います。

 

 

NOBU:よく思うのは、今どきの若いスタイリストにとって、先輩が過去にどんな雑誌に出ていたとか、あんまり関心がないんですよ。でも、野々口さんの生き方がかっこいいってなったら、「そういう風になりたい」という憧れはある。今の子たちって自分の価値が欲しいんだと思う。それを持っている人のことはすごく注目している。もちろん、憧れの人のようになるには、自分の頭を捻ってどうすればいいのか考えなければいけませんけど。

 

――以前とは憧れの対象が変わってきているんですね。

 

>サトーマリさんが考える、女性美容師のブランディングの難しさ

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