「NOBU’S KITCHEN」Vol.11ゲストLIM統括ディレクター/カンタロウさん【後編】
LIMとALBUM、真逆の人材育成が育むものとは?
――人材教育についてはどうですか? お互いに知りたいこととかは?
カンタロウ:勝手な印象かもしれないけど、ALBUMさんは、人材をわーっといっぱい集めている感じがしていて。そうすると価値観が違う人が集まってくるじゃない。その統率をどうやって取っているんだろうっていうのが気になる。
というのも、LIMは中途採用ゼロなんですよ。どういうことかというと、中途採用で入った人は一番下からスタート。前の店でスタイリストでもアシスタントからリスタートなので、うちで育てた人しかスタイリストにならない。それは強みだと思うんだけど、一方で時間がかかるという課題もあるんだよね。
NOBU:ALBUMでは、新卒も中途もアシスタントもスタイリストも、すべて数値化して管理しています。技術や店販、SNSなど項目が20くらいあって、それらがすべて数字で評価されるんです。20も項目があると、全部ダメな人っていないんですよ。一つは必ずいいところがあるから、そこは伸ばしつつ足りない部分を克服していく。そういうシステムがあるから、中途で入ってきた人が多くても、それこそ業務委託のスタッフがいても、ぶれないでいられるんじゃないかな。
カンタロウ:はー、なるほど。すべて数値化するんだね。僕たちは逆に、感覚値やからね。僕らみたいなやり方は、時間がかかるぶん強いものが出来上がると思っているけど、こればっかりやっているとどっかで立ち行かなくなるんじゃないかって危惧もある。一方で、数字だけ追っても同じようになるかもしれないけど……。
今は、組織として統率するのを辞めようとしようとしていて。「ティール組織」っていうのに憧れていて、枠割はあるけど上も下もない組織をどうやって作るのかっていうのを知りたくて。だから、ALBUMみたいな独自の組織づくりをやっているところは、すごく興味があるんだよね。
――真面目な話から、海外裏話まで宴は盛り上がり、最後にはカンタロウさんのことが大好きなALBUMさんスタッフはじめカメラマン、編集、ライターと記念撮影会が行われました。
見た目とは裏腹な(?)カンタロウさんの心優しいお気遣いに、スタッフ全員がメロメロとなり家路についた夜なのでした。
次回は、SYAN野々口祐子さん、siikaサトーマリさん、ALBUM城田光代さんが登場します!お楽しみに!