「NOBU’S KITCHEN」Vol.11ゲストLIM統括ディレクター/カンタロウさん【後編】

 

関西のトレンドサロンを代表するLIMから統括ディレクターとして世界中を飛び回っているカンタロウさん。カンタロウさんとNOBUさんの出会いは昨年のパリで開催されたロレアルのヘアショーということでしたが、実は関西出身ということもあり、共通の知人も多いお二人。

 

後編では、ALBUM原宿店の桑原さんと衣川さんも登場。お二人からカンタロウさんへの質問に答えていただいたり、サロンの教育について話していただきました。

 

※本文中の敬称は省略しています。

 


 

「生きるアート」!? 憧れのカンタロウさんを前にALBUM勢が大盛りあがり!

 

 

――前編でもチラッと触れましたが、今回は、ALBUMからカンタロウさんの大ファンだというお二方にもお越しいただいています。

 

衣川:僕は関西出身で、LIMといえば関西で知らない人はいないカリスマサロン。カンタロウさんのことは業界誌などを通して活躍を拝見していましたが、まさかお目にかかれる日が来るとは思わず、緊張しています。

 

実は、見た目の通り(?)怖いイメージもあったのですが、お茶目なところがあるんだなって。いや、本当に感激で、だって、一言で例えるとしたら“生きるアート”って感じなんですよ。

 

 

カンタロウ:そんなに褒めてもらって…俺、お金払ったらいいんかな(笑)。

 

――衣川さんの目が、憧れの人にあった少年の目になっています。

 

カンタロウ:桑原くんも、学生時代から僕のこと知ってくれていたんですか?

 

桑原:もちろんです。僕が新潟出身なんですが、高校の同級生がLIMで働いていて。前田ジュンっていうんですけど。同じクラスで、それもあってお会いしたかったんです。

 

 

カンタロウ:マエジュンか! すごいな!

 

――おふたりから質問があるんですよね?

 

衣川:自分のキャラクターというか、カンタロウさんならではの美容師像が今は作り上げられていると思うんですが、それは、「こういう感じでいこう」って決めてやり始めたんですか? それとも、カンタロウさんのやりたいことをそのままやっていたら、今のような形になったという感じですか?

 

 

カンタロウ:どちらかというと、後者に近いかな。自分がやりたいことをやってきているだけという感じはすごくある。その根底にはもちろん、目立ちたいとか他の人と一緒は嫌というのはあるし、クリエイターなら、そういう気持ちから新しいモノが生み出されるわけで、自己顕示欲は絶対に必要だと思うけど。

 

周りにどう思われようが別にどうでもいいし、こう思われたいっていうのは一切ないんだよね。俺のことを面白がってくれている人たちって、俺が自由にやっているような姿に興味を持ってくれているんだと思う。

 

自由にやらせてもらえることができる環境だったからというのもありますね。もちろん、結果を出すっていうのは欠かせないんだけど。

 

 

衣川:その中でも、最初にやりたいことに挑戦したのって何ですか?

 

カンタロウ:タトゥーかな! 初めてタトゥーを入れたときは、まだアシスタントだったから、見えないところから入れはじめてさ。店に許可なく入れちゃったから、社長に見られたらどうしようと思ったんだけど、チラッと見えたのかバレてしまって(笑)。でも、「お前タトゥー入れたのか、いいじゃん」って言ってもらえた。もちろん、サービス業としてNGなサロンもあるだろうし、それも理解できるから、やっぱり恵まれていたんだと思う。

 

 

でも、仕事では人と差をつけようとかいう気持ちは一切なかった。大阪から東京に出てきたのも東京への憧れだったし、海外に出たのも東京の人たちは、次にどこに行くんだろうっていう探究心。それこそ、表参道や原宿に美容室を作りたいって思いはあったけど、それは、大阪でやって成功したパターンを東京でやるというだけで、新しいことをやるというわけではない。そう思っていたときに海外に誘われたの。

NOBUくんも大阪出身の美容師だからわかると思うけど、東京へきて、組織としての目標はもちろんあると思うけど、個人としては次何したいとかある?

 

 

NOBU:僕はプレイヤーとして“世界で”やりたいですね。世界でどんなことが待ち受けているのか知りたいんですよ。どれだけ通用するんだろうって思うし、「お前ヘタクソやな」って言われたいです。この歳になって、鼻っ柱を折られるような経験をしてみたいし、それに対して「絶対負けない!」って気持ちで挑みたいです。

 

>LIMとALBUM、真逆の人材育成が育むものとは?

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