「守り切る覚悟」がある独立が、長く続くサロンを作る「NOBU’S KITCHEN」Vol.10ゲストsiki代表/磯田 基徳さん・伊藤 竜さん【後編】
――美容師さんで、この人と共同経営したいという人はいますか?
NOBU:…………それも、いないね……。
僕は経営者になるくらいなら、美容師は辞めます。
一同:えーーーーーっ!?
NOBU:僕は一生プレイヤーがいいんですよ。自分で背中を見せられなくなったら、それこそ飲食店をやりたい(笑)。
それに、プレイヤーとしてまだまだやりたいことがたくさんあるというか、自分の中の引き出しを開ききっていない感があるんです。自分の技術がどこまで通用するか、もっと世界で試してみたいという気持ちがすっごく大きいんだよね。
――磯田さんは、コンテストなどにも積極的に参加されていますが、その意図はどんなところにあるんでしょう?
磯田:NOBUさんが言うように、僕も美容師ってスタイルが命だと思っています。Instagramが名刺になる今の時代だからこそ、スタイルにこだわりたいという気持ちは年々強まっていますね。
コンテストには年齢制限もありますし、僕のような経営者の立場の美容師が出るというのは、恥ずかしいというわけじゃないけど、周りには「え、この人もコンテストとか出るんだ」と思われることもあるかもしれません。でも、若手スタイリストとコンテストの話しをしていたら、自分も勝負したくなってしまって。この前夏休みをいただいたんですが、最終日にはスタイルが作りたい気持ちが強まりすぎて、モデルさんに片っ端からDM送りまくっていました(笑)。
伊藤:僕もあんまりプレイヤーとしての自分と経営者としての自分は分けて考えてはいません。というのも、「技術が早くて上手いのが一番かっこいい」という意識があるから。小学生男子の「足が早いのがかっこいい」じゃないですけど、そこが一番のポリシーなんです。