完全独立よりもメリットの大きいFCオーナーとは? 美容業界年商No.1を目指すLondの強さ徹底解剖【後編:FC事業急成長の理由】
FCオーナー同士で競い合い、Londグループ全体の成長が加速する
斎藤:加えていうと、プレイヤーとしてやるのとFCオーナーとしてやるのはすごく似ているんですよね。プレイヤー時代に「川瀬の売上を抜こう」と思った津賀が実際に超えていくのと同じ。今FCでダントツに勢いがあるのは川瀬なんですよ。絶対、それを見てみんな超えたいと思っているはず。実際、津賀はそのくらいのペースで出店していますし。FCでこれだけの成功例があれば、これから挑戦するスタッフも怖くないと思うんですよね。
もう一つ、経営者としての器も大きくなると思います。極端な話、一人で独立したら1店舗出して満足することもあり得ます。でもLondの加盟店の場合、他のオーナーの話が嫌でも入ってくるから、絶対に刺激を受けるはずなんですよね。「あの人がやったなら、俺もできる」って思うはず。
津賀:川瀬さんの快進撃を見て、刺激を受けないはずはないですよね。それに、店舗数も絶対に抜いてやろうっていう気持ちになる。
川瀬:僕もLondの初期に5年で8店舗出しているのを見て、5年で8店舗っていう目標を立てたんです。その勢いで出店している美容室なんてほかになかったですよ。
津賀:多分、Londじゃなかったらそういう数字が出てこなかったと思うんですよね。自分よりすごい人がいるから刺激になるし、切磋琢磨することで相乗効果が生まれているんです。
川瀬:僕も今、4年で6店舗を実現して、5年で8店舗を視野に入れてやっているんですけれど、組織のつくり方はLondで学んだことが生かされています。僕は店舗スタッフのレベルは店長で決まると思っていて。1店舗、2店舗なら自分が見られますが、3店舗目となると全員見ることは難しい。そうなったときに、自分の分身をつくらないといけない。僕は店舗の一番下の子を守りたいと思っています。だから、僕よりも一番下の子たちを大切に育てられる店長を育てないといけない。そこでのマインドセットを徹底的に叩き込みました。まずは人間力、技術力のどちらもなくちゃいけない。技術が上手いだけじゃなく、教えるのが上手くないといけない。だから、教える側の講師になるための試験をつくりました。そうして、徹底的に技術を言語化して、誰が教えても同じクオリティの技術を身につけられるようにしたんです。
Londは後輩に出し惜しみしない会社なんですが、それと同じでみんなが後輩に教えるつもりで技術を身につけているし、後輩を育てることを大前提にしているから、店舗が増えてもパワーダウンせずに展開できているのかなと思います。
津賀:僕は今2店舗なんですが、次に3店舗目の壁にぶち当たります。そうなったとき、川瀬さんは先に3店舗目の壁を経験しているじゃないですか。これからやってくる悩みを先に教えてもらっている感覚です。それに川瀬さんが僕のために時間を使ってくれているのなら、絶対に何か得ないといけないってめちゃくちゃ思います。
斎藤:僕らからすると、川瀬や津賀の姿は刺激になるし、同じように悩んで格闘していた時期の気持ちを忘れちゃいけないなって思うんですよ。