美容師の可能性を爆発させよう! 世界を舞台に表現するTOUCH by OTAKU project
世界中でその土地の人に「体験したことのない髪型、体験したくてもできない髪型」を提案する「TOUCH by OTAKU project」。賛同するフォトグラファーやスタイリスト、美容師が「OTAKU」というユニットを結成し、「髪を通じて、人を笑顔に、世界を丸く。」をコンセプトにワールドワイドに活動を展開しています。発起人であるミツモリ ヨヒシロさんにこの活動を始めたきっかけや、これまでの軌跡を伺いました。最後の美容師への応援メッセージまで、じっくりお読みください!
美容師の枠にとどまらない表現を求めていた
―2013年にTOUCHを始めたきっかけは?
美容師として、自分が何を表現できるのかいつも模索していました。コンテストやヘアショーで頑張っている人がたくさんいるし、それはそれでいいんだけれど、「自分にしかできない表現、自分にしかできない生き方」って何だろうって思っていたんです。
例えば、美容師は休みが少ないと言われています。それを理由に美容師という仕事が過酷だと思われるのは不本意です。僕はヘアサロンのオーナーなので、自ら1年のうちに1度、10日くらい休んでみたらどうかと思ったんですよ。やってみてダメだったら元に戻せばいいくらいに考えていました。そして、その10日間の間に海外の知らない場所に行ったとしたら、現地で自分は何ができるだろうか、新しい可能性が切り開けるかもしれないという期待もあって、一歩踏み出してみたんですよ。
本格始動を始めた2013年パリでの撮影
photo by Sayaka Bono
最初は知り合いのいるハワイやニューヨーク、パリで活動をスタートしたのですが、本格的に撮影をするようになったのは2013年から。それまでは自分で記録的な意味で撮影していたし、現地にいる友達の髪を切らせてもらうとか、そういう感じだったんですよね。
―プロジェクト名の由来は?
「TOUCH」という名前は、僕らがつくった写真集のタイトルが由来です。「OTAKU project」っていうのは後からつけたもので、これはアイスランドに行く前に決まりました。現地から「日本から来る美容師のチーム名を教えてくれ」と尋ねられたので、いろいろ考えたんですが、海外でも認識されているOTAKUにしたら面白いんじゃないかと。なんかカッコつけた感じや、シュッとしすぎた名前は嫌だったんですよね。海外の人には好評ですが、日本だとちょっと驚かれるかもしれませんね(笑)。
「OTAKU project」の名前が決まるきっかけにもなったアイスランドでのアーティストとのコラボレーション
photo by Sayaka Bono