美容師が一生輝けるサロンをつくるために必要なこと

ステップボーンカットをあえて公開した理由

 

Version 2

 

Q.無駄や間違いをなくし、クオリティをあげていくというのは、SAYURIさんが提案しているステップボーンカット(牛尾さんが提唱する小顔補正立体カット。最小限の手数でヘアスタイルをつくる)の理論に通じる話だと思います。

 

そうですね。私はサロンワークの無駄をなくして効率化するためのベースを作ろうと思って、ステップボーンカットの公開をしたんです。言ってみれば、自分の店を研究室にして、そこで実証された技術を世の中に還元していくという感じですね。

 

ステップボーンカットのセミナーでは、カットの話だけではく、その合間に経営の話などもします。カットを教えるというよりも、「人を育てる講師を育成する」という方向にシフトしていますね。

 

ステップボーンカットはもちろん広めていきたいですが、それを生かすための仕組みをつくっていくことは、もっと大事。それができれば、サロンワークの無駄が省略されて、高収益体制を実現できるという、好循環が生まれると思うんです。

 

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Q.「一生働けるサロン」をテーマにお話を伺いましたが、牛尾さんはもっと大きな視点で、ものごとを見ている感じがしました。

 

美容業界って50年前とあんまり変わっていないじゃないですか。いい意味でもっと産業化していくべきだと私は思います。なので、ステップボーンカットのセミナーを切り口に、サロンワークの効率化の面でもお役に立ちたい。

 

だからあえて、ステップボーンカットのセミナーは、オーナーさんか、オーナーさんが認めている店長クラスの方に限定しておこなっています。やっぱり、リーダークラスが変わらないと、現場は変わらないですから。技術だけではなく、この業界の仕事の進め方や考え方の面でも、いい影響を与えることができればと思っています。

 

プロフィール
牛尾 早百合(SAYURI USHIO) 

Hairdresser / Hair Make-Up Artist / Photographer
特許技術ステップボーンカット考案創始者/LFCA日本小顔補正立体カット協会代表理事/株式会社TICK-TOCK代表/

世界中の街角でモデルを発掘し、衣装調達・ヘアメイク・撮影までの全てを自ら行い、現地のクリエイターとの出会いの中から独自のスタイルで作品を創作。2010年、幻想的な作品は一冊のART PHOTO BOOK「For Japanese Hairdressers〜日本の美容師たちへ」にまとめられ、世界6カ国13都市で発売された。小顔補正立体カット技術「SBC ステップボーンカット」は、2013年に日本の特許を取得した(現在、欧米でも特許申請中)。全国でSBCアカデミーが開講され、数多くの美容師がカットの持つ本来のクリエイティビティーに目覚めている。

http://tick-tock.co.jp/
http://sayuri-ushio.com/
sbc-a,jp

 

(取材・文/外山  武史)

 

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