「大阪と東京のくくりはナンセンス」LESS IS MORE代表 西村氏の大阪から世界へ飛び出せたワケ

 

東京進出で取り戻した原点

 

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-その後、2006年に満を持して東京の中目黒に進出されますが、このタイミングには何かきっかけがあったのでしょうか?

 

「僕はその当時、アジアに出店したくて、ディレクターのカンタロウとアジアを回っていました。そのときに、カンタロウが『アジアに行く前にやっぱり東京にもお店があるべき。東京で勝負したい』って言ってきたんです。僕もそれはそうだと思って、東京進出のためのプロジェクトチームを作りました。でもすぐに東京に進出したわけではなく、そのプロジェクトチームに、東京進出にあたってたくさんの質問を書いた紙を渡したんです。

その質問の答えを1年後に提出してもらったのですが、その内容が東京に出店してもいいのか判断に迷うような、あまりに内容が考えられていなかった答えだったので、突き返して、1年後に改めて提出してもらいました。そこでやっと東京出店のGOが出せたんです」

 

-納得のいく答えが返ってきたんですか?

 

「実は、正解が欲しかったのではなく、彼らの情熱を見たかったんです。最初の1年目の回答には情熱を感じられなかったのですが、次の2年目の回答で、情熱を感じることができて、『こいつらだったら委ねたい』と思えました」

 

-東京で戦うために改めて感じたことはあったのでしょうか?

 

「東京進出があったからこそ、忘れかけていた創業当時からの原点、“目の前の人をいかに素敵にかわいく幸せにする”に立ち返ることができました。

その当時も今も、集客や再来店率、生産率を上げるための仕組み作りを中心に取り組むお店が多いです。それは否定もしないし自分たちのお店でもやらないといけないけど、やっぱり “目の前の人をいかに素敵にかわいく幸せにする”ということが大前提だと気がつき、改めて今後のミッションにしていかないとと思いました」

 

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東京2店舗目のCODE + LIM

 

-大阪サロンと東京サロン、それぞれの強みなど、東京に進出したことで感じられたことはありますか。

 

「まずその質問に答える前に、大阪とか東京とくくるのがナンセンスかなと思いますね。なぜ、そのような質問をされたんですか?」

 

-東京と大阪ではお客さまのスタイルや接客の好みに差異があると感じていて、そこでそれぞれのサロンに違いがあるのかお伺いしたいと思いました。

 

「スタッフはどう感じているかはわからないですが、僕自身はそんなこと全然考えたことないですね。そうやって分けるという発想自体がどうなのかな、と。

 

東京のモードなサロン出身者がそのお店を卒業して、別の地域でお店を出店したとき、東京のモードなスタイルのままではなく、地域にあわせて少しずつお店のスタイルを変化させているはずなんです。だから最初に問われた、東京、大阪それぞれの強みっていうのは、持たない方がいいんじゃないかなって思いますね」

 

>LIM 30周年、第一章が終わった

 

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