デザインを追求する関西発イノベーター、京の都に集結【へぎしょうた、仙頭郁弥、高橋幸嗣、藤木豊和】激変期の今、半歩先のヘアをリードする4人【タブロイド版リクエストQJより】
都内トップサロンの郊外出店に思うこと
編集部:今、東京のサロンが地方へ出店する流れもあります。それについて考えることはありますか?
高橋:サンドさんのように東京で勢いのあるブランドサロンが1年前に大阪にも進出して来られて、それに関しては楽しみでしかないです。仙頭さんは京都出店を予定されているので、これからもっと盛り上がってくるのかなと思うとテンションが上がりますね。お客さまも、その時の気分で行きたいサロンを選ぶ権利はあると思います。いろんなサロンを経験して、お客さん自身の美意識が上がっていけばこんなに嬉しいことはないですよ。
藤木:同業の美容師さんと交流して、いろんなことを学びたいですね。あとどうやったらインスタのフォロワーが増えるかも知りたいです。そんなに気にしてはいないと言えばそうでもあるんですけど、インスタにこだわってこなかった自分に対して少し反省もあって。
仙頭:インスタのフォロワー獲得に関しては、へぎさんに聞くのが一番でしょうね。
へぎ:僕は完全にお客さん目線寄りなんです。お客さんが「私にもできる」と思うのは僕のインスタなんだと思う。単純に母数が増えてくる分、フォローしやすくなるので。でも美容師の目線で見ると、藤木さんの世界観は際立って見えるし、相当バズってるなーと思います。
仙頭:インスタの発信方法について教育するサロンも増えましたよね。これまでは個々のスタッフの範疇でやっていたことですけど、お店が積極的に取り組むのも増えてきましたし。ところで皆さんは、教育についてはサロン内ではどんな形で携わっていますか? 実は僕は技術教育に関してはあまりタッチしていなくて。
藤木:僕も技術教育には属していないんです。社内にはベーシックが上手いスタッフがたくさんいるので彼らに完全に任せています。ただ社内でセミナーを担当させてもらう機会があるのですが、その時にはガチガチの技術を教えるのではなくて、ちょっとした表現のヒントを伝えるようにしています。うちは老舗サロンならではのガチガチの技術に寄りすぎる傾向があるので、自分が思うところから切ったらいいじゃんとか、そういうマインドの部分から美容の面白さを伝えたいと思っています。
高橋:一年前に独立してからはスタッフへの指導は力を入れています。僕が得意とするデザインのパターンみたいなものを、共有しています。ですがスタッフ自身が、どうなりたいかによって教育の仕方は変わるかなと思っていて。とりあえず結果を求めるなら、確実に成果をあげられるノウハウを真似た方がいい。最初のうちは、自分のオリジナリティを出すんじゃなくて真似ることが一番成果につながると思います。ですが強制はしていないです。
へぎ:僕はスタッフたちにめっちゃ教えたいと思っています。うちのサロンにも教育チームがあって、特化型のスタッフたちがいるので、彼らの技術をカリキュラムにしています。世の中のお客さまが喜んでいただいたスタイルを、まずは真似ていくこと。そこからプラス応用していくみたいな感覚を僕は教えています。
藤木:そう言えばうちのスタッフが仙頭さんのカットセミナーに参加させていただいたんです。めっちゃ楽しかったと絶賛して戻ってきましたよ。
仙頭:来ていただいてたんですか。ありがとうございます。でも何も難しいことは教えてなくて、美容師としての心構えを伝えました。ヘアデザインでお客さんを喜ばせたい、というようなカッコいいこと言うつもりはないんで。まずは自分が楽しむためにデザインしていきましょうと話しました。
へぎ:カッコいいです。