人気美容師10人の「今年の漢字」とは? 2019年の振り返り&2020年の抱負アンケート
GOALD代表/中村 トメ吉(なかむら とめきち)さんの今年を締めくくる漢字
―「変」を選んだ理由を教えてください。
いろいろ、本当に変わりました!(笑)。5年間社長を務めた前社を退社、新たに起業し渋谷にGOALDをオープン。環境も、美容師としても、経営者としても、そして人間としても大きな変化があった年でした。
いろいろご心配とご迷惑をおかけしましたが、今、素晴らしい方々に囲まれてとても幸せです。美容師、美容室を再定義し、新しい価値観と仕組みを創造していこうと思います。
―美容業界の1年を振り返って、どのような1年でしたか。
さまざまな業態や仕組みがある中で、物や情報が溢れ、美容師にとっても美容室にとっても何が正解なのかわかりづらい、歪んだ業界になったと思います。
だからこそ「存在意義=他人・他店舗と違う点=世の中に提供する価値」という信念をしっかり持ち、目先ではなく長期でビジョンを描ける本質的な会社と美容師が生き残る時代に入ったと思っています。
「どう魅せよう」「どう集客してどう売り上げよう」かより「何を伝えたい」「何を変えたい」「どうなりたい」か?
「何をする」かより「誰とやる」か?
「利己主義」でなく「利他主義」。
周りに流されることなく、本質と人対人を大切にしている美容師や会社が、今後は勝ち残ると思います。
―2020年の抱負を教えてください。
自分が思う理想の美容室、美容師をかたちにしたいと思います。
現在の美容室や美容師は、さまざまなかたちが溢れています。さらに、情報が飛び交うこの世の中では、何が正解かわかりづらい。なので、令和になったこのタイミングで「GOALDの在り方こそ正解だ」と、業界や世の中に示したい。挑戦を超えた挑発です(笑)。
一般的な事業会社の常識が美容業界では当たり前ではなく、そのよくない伝統が継承され、未だに美容師たちの待遇はいいとは言えません。純粋に給与を上げればいいという単純な問題ではなく、会社として健全な経営計画をつくり、将来を描ける役割やキャリアパスを提示し、成果に見合うライフスタイルを約束することに徹すること。そして、仲間の夢や幸せをデザインできる会社でありたいと思います。
また、美容室を軸にしながらも、一般の人も憧れるようなライフスタイルカンパニーにしたい。もともと僕が美容師を目指したのはメンズをカッコよくしたいという動機からスタートしました。だからこそ、美容室だけではなく、プロダクトやメデイア、教育機関など、カッコよくなれる若者の背中を押せる要素を全部用意してあげたいと思っています。
GOALDでは、目先ではなく未来を示した安心して働ける役割と評価軸、キャリアプランをしっかりと提示し、スタッフを「人、モノ、お金がちゃんと動かせる人」に育てていきたい。そのために、はそれぞれの役割と評価基準が必要だと考えています。
GOALDオープニングメンバーは13人で、その内スタイリストは6人。美容師以外にも財務やマーケティング、広報、営業などを担当するスペシャリストが3人います。限られた時間の中で、最短でビジョンに向かうためにはそれぞれの得意分野の役割を100%まっとうすることが大切。土台がしっかりあることで仲間たちが安心し、自由に心から美容師を楽しみ、動き回れる環境づくりを徹底していきます。
過去の経験から、立ち上げからバックオフィスを充実させ、美容師がサロンワークやビジョンに集中できる環境にし、技術や接客において最高水準を目指してフルスイングできる環境をつくることが最大のテーマです。
2020年は渋谷を拠点に全国展開、プロダクト開発、その他「0→1」を。世の中の男性の背中を押し続けたいですし、美容師の新しい在り方をかたちにしたい。メンズ美容師の価値を世の中に伝え、広げていくとともに、喜びや幸せ、笑顔やワクワクをたくさん創っていきたいです。
プロフィール
株式会社GOALD
代表取締役/中村 トメ吉(なかむら とめきち)
23歳でスタイリストデビュー。ヘアカタログ巻頭とランキング1位を連発。芸能人やサロンモデルから絶大な支持を得て25歳で店長に就任。28歳で起業。都内の2つの有名サロンをメンズ業界No.1サロンに押し上げ、2019年9月に再び起業。新しいメンズサロンブランド『GOALD』をOPEN。経営者として5年で10億円の収益を出し、2018年3月には自身の著書「若手を動かせ」を出版、Amazonベストセラー1位を獲得。「全国経営者セミナー」で業界最年少登壇。全国各地でセミナー活動を精力的に行い、総動員数は述べ1万人を超える。地上波テレビ・新聞。経済紙など業界の垣根を越えて、数々のメディアに取り上げられ続けている。メンズ美容師のパイオニアであり、業界に新しい価値観を生み出す実業家・革命家。
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