人気美容師10人の「今年の漢字」とは? 2019年の振り返り&2020年の抱負アンケート
LECO代表/内田 聡一郎(うちだ そういちろう)さんの今年を締めくくる漢字
―「継」を選んだ理由を教えてください。
2019年は2年目の年。オープン1年目であった2018年は僕個人の経歴や新店舗という注目度など、ある意味、表層的なイメージで話題性を集め、各方面からチャンスをいただける機会に恵まれました。その分、順調にサロンとしてのブランディングは伸びてきたと思っています。
今後の課題は内田聡一郎以外のプレイヤーの、個としての成長を促し、さまざまな個の集合体としての新たなサロンブランディングづくりを目指すこと。そのために今年力を入れたことは、マインドの継承とそれに基づいた技術の追求です。
僕が先代から受け継いだものを、下に淀みなく下ろしていくことを徹底的に取り組みました。少しずつですが、身になってきている実感があるので、粛々と続けていきたいと思います。
―美容業界の1年を振り返って、どのような1年でしたか。
面貸しや業務委託、ひいてはサブスクリプションモデルなど、ここ数年の美容室を取り巻くビジネスモデルが新たに出現し、雇用する側、される側の多様化が顕著に進んでいます。その中でも2019年は大きな「揺り戻し」がはじまった年だと思いました。今後は、技術と知識のバリューをスピード感を持って追求できる人と、そうでない人の二極化が加速していくでしょう。技術や知識をスピード感を持って追求する人が増えれば、これまで一定の経験を積んだ美容師が提供していたクオリティをより短期間で若手が提供できるようになり、「安かろう・よかろう」の時代になるのではないでしょうか。
2023年に導入されるインボイス制度も絡めて、今後の美容室の在り方はブラッシュアップしながら原点回帰していくと思っています。
―2020年の抱負を教えてください。
ひたすらに自分たちにしかできないバリューづくりをしていきます! 奢らずに粛々と。自分で語らずに、人に語られる記憶に残る仕事を。
プロフィール
LECO
代表/内田 聡一郎(うちだ そういちろう)
横浜市内のサロンを経て「VeLO」のオープニングに参加。2009年、姉妹店「vetica」のクリエイティブディレクターに就任。サロンワークを中心に、セミナー講師、DJ、イベントオーガナイズなど幅広い活動を行っている。2018年3月1日に自身が代表となるヘアサロン「LECO」をグランドオープン。