【初登場】郊外で売上1億超えを実現したサロンオーナー・神崎馨さんが挑む新時代の経営術。美容師にも賞与を!年末賞与317万円

業界の常識を打ち破る新たな収入源を、戦略的に増やしていく

 

——昨年の売上目標は「1億」でしたが、一昨年の目標額は5000万だったそうですね。

 

そうなんです。その頃は、まだスタッフが10人でした。去年は目標額を「1億」に設定したので、どうしたら実現できるか考えて、お店を出店してスタッフを18人に増やしました。最終日に超えたので、本当にギリギリで実現できた感じでしたね。僕がスタッフに仕掛けたのは、「POODA」です。ビジネスメソッドで「OODA(Observe=観察、Orient =方向づけ、Decide=意思決定、Act=行動)」というものがあるのですが、頭に「P(Plan=計画)」をプラスして実践しました。計画を僕が作り、「ゼロイチは僕がやるけど、それを10や20にするのはみんな次第だよ」というやり方ですが、これを始めてから個々が伸びるようになりました。

 

 

もちろん何かあれば、その都度修正は入れますけど、やはり自分で考えて動くというのはなかなか大変だと思うんですよ。それでもみんな頑張ってくれましたね。うちはその努力に見合う対価を“賞与”として渡しているんですが、約40%の歩合で売上を半年ずつ評価しています。必ず全員に賞与を渡せるように、売上を上げるための仕組みもしっかり提示しています。去年は、一番多い子で317万。そのシーンをインスタにも上げましたけど、みんな喜んで泣いてましたね。一人ひとりの努力のおかげで1億を達成できたので、感慨深かったです。

 

——昨年2月にはコンサル会社も立ち上げて、順調だそうですね。

 

企業理念に”生涯雇用”を掲げているので、コンサルはサロンワーク以外での新たな収入源にもなっています。新しい場を用意してスタッフを派遣し、そこで得た収益をスタッフのフィーにあてることができます。それを金融投資に回すということも会社でやっていて、スタッフ全員に401K(企業型年金)の積立もしています。去年から自分の露出を増やしているのは、認知してもらうことで仕事の依頼が増えるからなんですよ。

 

 

ちなみに美容室『リーベル』はエステサロンを併設しているのですが、髪を綺麗にしたら顔も綺麗にしたくなるという流れで親和性があるなと思ったところ、実際に単価は美容室より高いです。また、写真スタジオを併設している『シュルール』についても、写真との親和性があると思って作ったら跳ねました。アンティークとドライフラワーでデコレーションしたスタジオなんですが、単価が5万、多くて20万のときもあり、人気のスタジオになっています。

 

今後の展開ですが、店舗ビジネスは考えていません。他の会社と共同で新しいことを仕掛けていきたくて。コンサル会社を始めたのは、そのための準備でもあります。自分の考えや価値観に共感していただける人たちと何かをしたいと思っていたので。新たなステージに行きたいんですよ。具体的な内容はまだ模索中ですけど、新しいことに挑戦していこうと思っています。

 

プロフィール
神崎 馨(かんざきかおる)/Re-Bell(リーベル)代表

1984年、東京都生まれ。東京総合美容専門学校を卒業後、大型店2店舗を経て、2014年に美容室『リーベル』(東京・小平市)をオープン。その3年後に撮影スタジオ併設型の美容室『シュルール』(東京・東村山市)に出店し、2021年にはフォトスタジオ『ビーネ』(埼玉・所沢市)をオープン。さらにコンサル会社も立ち上げ、年末にはスタッフ18人で売上1億を達成。

@2014.kaoru

 

(文/織田みゆき photo/松林真幸)

 

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