美容業界の既成概念をぶち破る異端児! 「地球を庭にする男」AI TOKYO鎌形諒の超・非常識経営
革命的システムトリートメント誕生
編集部:お家でサロン品質のケアができるシステムトリートメントも話題です。
鎌形:美容室のシャンプーと市販のシャンプーは全然違うことがずっと疑問だったんですよね。
美容業界の商流構造上、自宅でサロンと同じトリートメントが出来る商品は一般の売り場では販売されにくい環境でした。
ヘアケアメーカーは取引先である美容室の売上が減らないように、配慮した商品づくりをしていて、美容室と一般市場の間にはクオリティの差が生まれていたんです。
でもお客さまのことを考えたら、普通にサロンクオリティのプロダクトが買えたら嬉しいですよね。だから、家でも使える高品質のプロダクトを自分たちの手でつくりたいと思いました。まずは美容業界でいいと言われるシャンプーを全部集めてサロンに置いたんですよね。そして、お客さまにいろいろ試してもらって、どれが好きなのか聞きました。2万人のデータを集めて、お客さまに喜ばれるサロンクオリティのプロダクトをつくることにしたのです。
サロンクオリティのシャンプーを開発して、それを市販するのはめちゃくちゃハードルが高いです。そのハードルを乗り越える力になってくれたのが、元一流メーカー勤務の社員なんですよ。お客さまの髪の悩みに応えるのはもちろん、香りまでこだわっています。
そうして開発したのが、髪質改善システムトリートメント AI me(アイミー)です。サロンの信念とリンクするよう、「AI(愛)=me(私)」という意味が込められています。フクロノリエキス、高級加水分解ケラチン、グリオキシル酸などの美容液成分が高濃度に配合されていて髪の毛の内部を補修し質感を整えるというものです。ヘモグロビンから生成している「ヘマチン」というプロユース成分も配合しました。
AI meを知ってもらうためには全国の小売店に置いてもらう必要があります。でも知名度のないプロダクトは門前払いです。そこで、日本でトップクラスの知名度があるクラウドファンディング「Makuake」のプラットフォームで、実績と話題づくりをしました。
スタートしてすぐに先輩、後輩、知り合いにDMを送りまくって、拡散をお願いしました。その結果、ムーブメントが起きて100万円の目標金額に対して、400万円以上の金額が集まり話題にもなりましたが、もっともっと広めていきたいですね。
難関大学のMBA取得後は海外へ!「地球を庭にします」
編集部:最後に鎌形さんの野望を聞かせてください!
鎌形:2027年までに売上50億円を達成したら、海外にいくのが僕のビジョンです。そのために今英語を勉強していますし、今は短期講習のプレMBAを受講をしていますが、いずれ正式なビジネススクールでMBAをとります。
一度、海外のベンチャーに務めて、そこを上場させる経験をしたい。その後も結果を出したい。僕の夢は「大人になったら地球を庭にします!」なんですよ。その言葉通り、世界中でビジネスして飛び回りたい。自分がどこまでできるのか見たいんです。
今の会社ではいずれ会長について、現場の経営はみんなに任せようと思っています。すごい仲間がそろっているから、多分P.Bも上場するでしょう。
ただ、僕が日本にとどまっていたら、会社が育たないと思うんですよね。僕が世界にぶっ飛ぶからこそ、P.Bも大きく成長する。これから僕らがどうなるか期待してください!
プロフィール
AI TOKYO
代表取締役社長/鎌形諒(かまがた りょう)
圧倒的日本一の美容室と評されるトップサロン「OCEAN TOKYO」に就職。 当時、最速の2年でスタイリストデビューを果たし、月平均売上460万円を超える。その後、歴代初のディレクターとなる。 退社後、株式会社P.Bの代表取締役社長として「AI TOKYO」を渋谷に出店。カミカリスマにて、世界に誇る日本の美容師としてアワード受賞。 従業員の自己実現やステークホルダーの幸せを実現させるために、美容室以外のITや不動産事業等も手掛けるZ世代経営者。 モットーは『良い美容師である前に良い人間であれ』。
(文/外山武史 撮影/菊池麻美)
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