美容師3年目がサロンを丸ごと借りて“プレ独立” 夢を叶える事務所「Je suis heureuse」の初の試み
「1年目で300万円を売り上げるのは僕にとってエチケットです」(TAKEKI)
TAKEKI:僕は「入った瞬間からカットできます」って言っていたんですよ。自宅のお風呂で友達の髪を切ったりしていたので。そんな僕に対して石山さんは「そうなんだね、いっぱい頑張っているんだね。じゃあ、カットの練習の日を決めよっか」と言ってくれたんです。それで、シャンプーなどをすっ飛ばして、いきなりカットをさせてくれました。当時の僕は「よっしゃー!いきなりカットから学べるわ!」って思ったんです。で、カットの練習で髪型と制限時間を決めてやってみたんですけど、自分ができていないことに気づくじゃないですか。「すみません!できませんでした!すべて撤回しますのでイチから教えてください!」って言ったんですけれど。
石山:彼は純粋で素直なんですよ。だからむしろ教えやすかったんです。
TAKEKI:僕の能力に期待して、引き出してくれるところはここの他にないなと。入社1年で月300万円売り上げたときも「このくらいの数字を出すのがエチケット」だと思いました。30人くらい集められて、正規料金でお金をいただけるレベルになったらデビューだよって言われていたので、その10倍くらい結果を残そうと思っていたんです。
―そうして突き抜けた結果を出して、独立の話につながっていったということですね。今年の下半期から一店舗をTAKEKIさんが運用し、2021年の完全独立に向けて動かれているとのことですが、その仕組みを改めて伺えればと思います。
石山:彼は3年やって、もう独立できるといってくれていたんですが、サロンを経営することに対しての勉強をした上で、 次のステップに行ったほうがいいんじゃないかと思っていて。カットのときと同じで、まず実際にやってみることが本質を理解する近道になるよねってことで、僕がまず今あるサロンを任せる提案したんです。サロンを任せるから、今年の12月末まで、完全に自分でリスクを負って、やり遂げてみなよと。もしもまた緊急事態宣言が発令されてお客さまがこなくなったとしても、そこの固定費は自分で持つんだよと。それで、8月からはJe suis heureuse Miel(表参道店)でプレ独立としてオーナーをしているカタチですね。
>「独立して別ブランドを立ち上げても、関係が途切れるわけじゃない」(石山)