水商売と勘違いされた美容師を憧れに変える。中国で盛り上がる美容室文化の実態とは?―IDEA 佐藤恵理さん
現在の中国で、美容師は憧れの職業になりつつある
近年、中国で美容師は憧れの職業になりつつあります。中国は学歴社会ですが、美容師は学歴がなくてもなることができる。そんな中でうまくいくと大卒で就職した人の3〜5倍の給料を若いときから稼ぐことができるので、夢のある仕事として認識されてきています。
ただ、貧しい地方から上海に出てきた子の中には社会人としてのマナーが身についていない子も多いです。「接客業だから部屋着のような格好では駄目だよ」「店の床にゴミを捨ててはいけないよ」……そんな話からはじめる必要があることも多いです。
文化の違いに驚くこともありますし、注意しなくてはいけないことも多いです。でも、中国人のスタッフと密に関わりながら、美容の文化を育てていくことに、やりがいを見出しています。美容室が根づくことで、中国の人はこれからもっとおしゃれになっていくはず。それが、とても楽しみなんです。
- プロフィール
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IDEA
クリエイティブディレクター/佐藤恵理(さとうえり)
東京出身。銀座のサロンと青山のヘアメイク事務所で仕事を従事したのち、ヘアメイクとして、2004年上海に拠点を移す。のちにIDEA創設からクリエィティブディレクターとして関わり、現在に至る。サロンワークのほか、TV、広告、雑誌、ショー等でも活躍。
(取材・文/小沼理 撮影/河合信幸)