「美容師×TikTok」前例がないSNSに賭けてみる価値は、必ずある―hardi EAST鶴谷和俊さん

なぜTikTokなの? メリットは売上や集客だけじゃない!

 

 

TikTokと言うとダンス動画のイメージが強いと思いますが、今では英会話や料理のレシピなど投稿の幅も広がってきているので、今後もっと進化していく気がしています。

 

TikTokを見ている主な層である学生は、お金を自由に使えません。サロンに行くにしても、親にお金をもらって行く子がほとんどだと思いますし、行動範囲も限られています。けれどその学生の子たちがのちのちバイトをはじめたり、社会人になって自分で稼ぐようになってお金や行動の自由度が高くなったときに僕の認知度が今より上がっていれば、それもプラスに繋がるのでは…と期待しています。

 

TikTokを使うメリットは、売上や集客という面からみれば正直まだ実感はできていません。しかし、コンテストでグランプリをいただいたことやTikTokのバナーに取り上げてもらえたことで僕自身を知ってもらう機会が増えました。個人ブランディングを高めるという点においては、それなりに効果は出ていると思います。それこそ、この取材もグランプリを獲っていなかったらきていません。こうしてメディアが僕の存在を知って動いてくれることもブランディングの効果と言えます。認知度が上がればフォロワーや企業などが自然と僕自身を拡散してくれるんです。

 

“かも”に賭けてアクションを起こす。発信の根底にあるものとは?

 

 

今からInstagramのフォロワーを集めるのはかなり難しいと思います。美容師のアカウントは溢れていますし、企業はお金をかけてフォロワーを得ようとしています。相当な個性を打ち出していかないとフォロワー獲得の熾烈な競争には勝てません。そんな環境で勝負をするよりは、まだ美容師人口がそこまで増えていないTikTokのほうがより多くの人の目に止まり、自分が求めている結果を得られる可能性が高いと思うんです。

 

先ほど売上や集客にはまだ繋がっていないと言いましたが、そもそも今はそこに重点を置いていないんです。僕がTikTokを含めInstagramやブログなどのSNSを続けているのは、“美容師”という職業の楽しさをもっと世間に知ってほしいから。また、SNSの投稿により認知度が上がったことで、企業からの依頼などサロンワーク以外の仕事が増えたので、正直集客に困っていないんです。今まで僕についてきてくれたお客さまを大切にしつつ、そういった外の仕事も積極的に受けていくというのが今、自分の中で1番いいバランスだと思っています。

 

今の時代、トレンドの発信地である東京にこだわる必要はありません。日本全国のどこにいたって、ネットさえあればSNSで自由に自分を発信できる。そういう意味で、美容業界での個々の活躍の仕方はどんどん変化しています。TikTokで可能性が広がるかもしれない…。そんな“かも”に賭けてアクションを起こしてみる価値は、十分にあると思うんです。

 

 

プロフィール
hardi EAST
代表/鶴谷和俊(つるたにかずとし)
神戸市の美容室に勤め、28歳のころからサロンという枠を飛び出し東京と神戸の2ヵ所を拠点に活動する。2017年にフリーの美容師に転身。ヘアスタイルについてのわかりやすい動画が人気で、Instagramでは11.7万人ものフォロワーを抱える。サロンワークだけにとどまらず幅広く活躍するなか、TikTok主催の[超ヘアスタイルGP]では見事グランプリの座に輝いた。2019年6月に自身が代表を務めるサロン「hardi EAST」をオープン。

TikTok https://www.tiktok.com/@tsurutani_k
Instagram https://www.instagram.com/tsurutani_k/

 

 

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