元美容師だからこそできるビジネスがある。「hairstudy」代表・鎌田さんの美容人生とは?

美容師の教育格差をなくしたい。それがhairstudyの出発点

 

201506_special_19_3

 

-hairstudyの構想はいつからあったのでしょうか?

 

「美容師を応援できる仕事をしたい、というのはずっと頭にあったんです。それが具体的な形になってきたのは、NAKANOを辞める1年前くらい。そのころ、美容業界でカットがないがしろにされているように感じたんです。撮影ブームが高まって、雰囲気づくりやスタイリングが重視される風潮があったというか…。業界誌を開いても、展開図が載っていないし載っていても分かりづらい。カットって、美容師の一番ベースとなる技術のはずなのに、美容師がカットをないがしろにしちゃったら、この先どうなるんだろう? って、すごく違和感を覚えて。さらに“スタイリストになるまで”のカリキュラムはあるけど、“スタイリストになってから”の教育プランがない美容室が多かったんですね。集客は大事だけど、リピートして顧客になってもらう事の方が大切なんじゃないかと。そういう『通い続けていただけるカット技術』を学びたい美容師がいても、学ぶ環境が整っていない状況だったんです。で、同じくらいのタイミングで“動画”っていうキーワードに出会って『これだ!』と。それで、NAKANOで働きながら創業ゼミみたいなものに通ったりしていました」

 

-起業の際に参考にしたビジネススタイルはありますか?

 

「動画を使って医者が医者向けに技術を教えるサービスがあって、それを美容に置き換えればいいんじゃん! っていうのがhairstudyの原型です。ちょうどそのころ、ギターとか英会話とかも動画で教えるサービスが増えてきて、これがめちゃくちゃわかりやすかったんです。自分はウェブの知識が全くなかったので、そっち関係に強い知人に『これと同じのやりたい』って伝えて、業者との間にも入ってもらって今のスタイルを作った…という感じですね。その時、金銭トラブルで起ち上げが難しい状況になったんですが、その知人がいた事で何とかリリースに至りました。そういう意味では人に恵まれていたかも知れません」

 

201506_special_19_4

現在動画数は2015年5月末日時点で、133

 

-“動画で学ぶ”って、今となっては当たり前かもしれませんが美容業界では画期的かつ、効率的なサービスだったのでは?

 

「DVDはありましたが、動画ラーニングはそうかもしれませんね。ただ、僕は目新しいことをやりたかったわけじゃなくて、美容師の教育格差をなくすためにはどうすればいいのか? って考えた結果が、“動画”だっただけなんです」

 

-“美容師の教育格差”とは一体どういうことでしょうか?

 

「今勤めているサロンで先輩方にカットを教わるのもいいですけど、それだけだと、その人、そのサロンの教えるカットしか習得できない。なかには、先輩が教えてくれないサロンや近くでセミナーさえない事も多々あります。全国のサロンをまわってきて、地域やサロンごとに教育レベルの差をまざまざと感じたんです。それで美容師を辞めていく人をいっぱい見てきたから、もっといろんな引き出しがあったらいいのに、っていう営業時代の歯がゆい気持ちが起業のきっかけでもあります。時間のない美容師たちが、隙間時間で技術を学べる。そうすれば美容師のレベルも上がる。効果のある技術が身につき成果がついてくれば仕事も楽しくなる。そんな風に、少しでも美容師や美容業界の役に立てたらうれしいですね」

 

 

>元美容師が教える、転職する前にすべきこととは!?

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング