『broocH』と提携した『HAIR』が目指すもの。IT化でこれからのサロンはどう変わる?
コロナ後のサロン経営には、オフラインとオンラインの連携を
ここまでのお話でも触れていますが、今後のサロン経営を考える上で新型コロナウイルスの影響は避けて通れません。
『broocH』でも4月は全店休業となり、5月は時短営業をしていました。6月から時間としては通常営業になりましたが、引き続きさまざまな対策を講じています。新しい経営の仕組みをいろいろ試していこうとしていた矢先に緊急事態宣言になってしまったので、そうした取り組みも後手後手になるなど、さまざまな影響を受けています。
今回の件で痛感したのは、今後オフラインの店舗だけではこうした危機や市場変動に耐えられないということです。たとえば、飲食店だと店舗の売り上げが軒並み80パーセント近く減少しているそうですが、リアル店舗以外、あるいはサロンワーク以外の別の販売チャネルがあると、売り上げを下支えできます。ハイブリッドな経営をしておくことで、何かが起きたときにも耐えられるというメリットがあるのではないかと思います。
オフラインでの集客を行うために、オンラインを活用する流れは今後より強まっていくと思います。ただ、オンラインの活用には通常のサロン経営とはまったく違った筋肉が必要。そのノウハウを『HAIR』が率先して生み出していって、美容業界全体に貢献できたらと考えています。
<プロフィール>
株式会社HAIR
代表取締役/坂本幸蔵(さかもと こうぞう)
1982年生まれ。摂南大学卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2010年6月、株式会社リッチメディアを設立し、代表取締役社長に就任し、自社メディア「スキンケア大学」を開設。2018年「「スタイリストが輝く豊な社会」をビジョンに株式会社HAIRを設立、スタイリストとユーザーのデジタルマッチングプラットフォームとしてメディア・アプリを運用する。2019年11月、15年の経験を持つサロン『broocH』と提携。
(取材・文/小沼理、写真/株式会社HAIR提供)