話題のミニシアター映画『ガザの美容室』をLECOが鑑賞。改めて思う、美容のパワーとは?
−印象に残っているシーンはありますか?
小林:とにかくなんで街中にライオン※1がいるのか謎!でも調べていくとガザ特有の問題がライオンに込められていて、あとで納得しました。
それで女性がみんなイライラしてる。戦況下にあるからしょうがないし、彼女たちも被害者。でも強いですよね、みんな。
内田:明日死ぬかも知れないけど、当たり前に日常を過ごそうとしてたもんね。それでみんなめちゃくちゃ喋ってるし、娯楽の延長に美容室があった感じだよね。
※1 劇中にライオンが出てくる。これは2007年にガザ地区で実際に起こった『ライオンを自由に作戦』をもとにしている。地元の強大な力を持つマフィアが動物園からライオンを盗み、対立している自治政府ハマスがそのライオンを救出すると宣言。そこから血なまぐさい衝突がはじまった。今回はその衝突をもとにストーリーを描いている。
浅野:思った以上に美容室の中のインテリアがかわいかったですね。おしゃれでした。それに向こうの美容室ってエステ的な要素もあるんですね。ワックス脱毛してたり。
お客さんより美容師さん主体な感じもおもしろかったですね。ちょっと適当な接客の感じとか(笑)。
内田:向こうはヘアセットが主流ぽいね。あんまりファッションやヘアメイクが宗教に縛られていない感じはしたよね。美容だけでも自由に楽しみたいのかなと思いました。
−監督がガザ生まれということで、欧米の洋画とはまた違った印象の映画でしたよね。
内田:映像表現として、抑揚のない感じが新鮮でした。ワンシチュエーションで撮り切る潔さもなかなか見かけないですよね。とにかく人々の暮らしのリアルを見せたいというか。
小林:紛争の恐怖を音で伝えたかったのかも知れませんが、とにかく後半の爆発音が大きかったですね。僕、週三回映画を見てるんですけど、なかなかあの音量はない。
>紛争、自然災害など非常時における、美容ができること、パワーとは?