日本よりも◯◯!? 日本の美容師が見た、ギリシャとデンマークの美容事情

価値観が少しずつ変わっていった

 


テッサロニキはヘアデザインやファッションに関してはエッジが効いていましたが、健康に関しては自然の力を借りた伝統的な民間療法が生きている土地でもありました。食べ物の質も高く、ハーブや蜂蜜などの力を借りて、普段の食生活から自分の自然治癒力を高める習慣も根付いていました。

私も現地でできた友人にいろいろと教えられ、薬や医者に頼らないライフスタイルにシフトしていきました。ヘアはブリーチをしたり、ドレッドにしたりといろいろとやっていましたが、身体の内側は次第にオーガニック志向に。日本にいた頃の健康や美容に関する価値観が、じわじわとくつがえされていきました。そんな中、出産を機に一度、日本に戻ることに。


オーガニック大国デンマークを選んだ理由

 


日本に戻り、もう一度ヨーロッパに行きたいと思った私が次に目指したのは、デンマークでした。デンマークのオーガニックライフに興味を持ったのです。自ら出産をきっかけに私自身のライフスタイルが完全にオーガニックに寄ったものになり、ケミカルを扱うサロンワークにも以前ほど魅力を感じないようになっていました。ギリシャで触れたハーブの効用についても、もっと知識を深めたかった。ただデンマークは外国人が働いたり、暮らしたりし続けるのは制度的に厳しい国でした。結果的に1年半程度の滞在になってしまいましたが、それでもデンマークで受けた影響は私のその後を決めるのにあまりあるものでした。

 

>デンマークで美容師に求められること

 

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