「美容師力を全方位から試された」。2017 年優勝者・齋藤純也さんが語る、異色のコンテスト「SMAJ」への挑戦で美容師が得られるもの
がんばり通せたら絶対何かが得られるはず
-「SMAJ」の話に戻りますね。2回の「SMAJ」参戦を振り返ってみて、齋藤さんは美容師として何を得ましたか?
得たものはいっぱいあります。一番は「ZACC」で良かったな、ここで教えてもらったから今があるんだというのを改めて感じられたことです。
あと僕は店長でもないし、そんなに有名な美容師でもありません。だけどお客さまに対して「あなたの髪を切っている僕はこういう美容師です」と、語れるものが持てたのも良かったです。予選の時点で「SMAJ」の話をしたり、作品を見せたりするだけでも、お客さまから見た価値につながっているように感じました。
準決勝、決勝の舞台で、同世代のパワープレイヤーに出会えたことも、自分にとっては大きかったですね。もっとできないとまずいぞという焦りももらえましたし、将来やりたいことも大きく広がりました。
-「SMAJ」は若手美容師におすすめのコンテストでしょうか?
正直、めちゃくちゃ大変なので、熱量がなければやり通せないと思います。たくさんの人に見てもらうのはやはり大変で、予選の途中で息ぎれしてしまう人も多いかもしれません。
どんなにいいものをつくっても、多くの人に見てもらわないと意味がない。これって「SMAJ」だけでなく、美容師の仕事そのものにもつながっているように思います。今回僕が目指した自分自身が必死になって広げなくても、お客さまや口コミで自然と拡散していく状態。これができたら、確実に売れる美容師に近づけますよね。
「SMAJ」は大変です。でもいまの自分の実力を見つめる良い機会になりますし、がんばりきれたら確実に何かしらの力がついているコンテストだと思います。
- プロフィール
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ZACC
スタイリスト/齋藤純也(さいとうじゅんや)
1987年生まれ。群馬県出身。足利デザイン・ビューティ専門学校卒業後、「ZACC」に入社。ヘアカラーデザインを得意とし、モデルやタレントなどからの支持を集めている。
(取材・文/福田 真木子 人物写真/河合 信幸)