「美容師力を全方位から試された」。2017 年優勝者・齋藤純也さんが語る、異色のコンテスト「SMAJ」への挑戦で美容師が得られるもの
「日本一の“サロンモデル”とイケてる“美容師”を決めるコンテスト」と銘打たれた「(Salon Model Award Japan)」。美容師とサロンモデルがタッグを組んで戦う点、予選がWEBの一般投票で行われる点など、従来の美容コンテストとは異なる戦いのかたちが注目を集め、今年も4月に決勝大会が行われました。
作品撮影を終えた後も、投票数の獲得など長期の戦いが続くこのコンテスト。参戦する美容師側にとって、戦い抜くことでどんな力が磨かれ、成長につながっているのでしょうか。優勝した齋藤純也(さいとうじゅんや)さん[ZACC]に、ご自身の経験を通して感じたことを伺います。
僕が求めている美容師像にもっとも近いコンテストだった
-まずは優勝おめでとうございます。2015年の前回大会での準優勝に続いて、今回は優勝ですね。齋藤さんが「SMAJ」に2度も応募した動機をお聞かせください。
一番大きな動機は、自分が求めているものに近いコンテストだと感じたことです。そもそも「ZACC」に入社したのも、トレンドスタイルをキャッチーにつくれる美容師を目指したいと思ったから。特に今回に関しては、今年で29歳になるので、そろそろ自分が発信する側に立てるようになりたいという思いが強くありました。そのためにもここで優勝したかったんです。
-「求めているもの」というのは、リアルトレンドに近い作品が評価される場という部分ですか?
それもあります。あとこのコンテストは予選が一般に公開されたWEB投票制なんですね。お客さまの支持がリアルに反映されて勝敗につながります。真に一般に通用する美容師は誰かというのがあぶり出されるのです。
たとえどんなに広い人脈を持っていても作品を可愛いと感じてもらえなければ、その全員に投票してもらえることはないでしょうし、人としての魅力がなければ多くの人に応援してはもらえません。作品だけでなく、美容師としての様々な面を試される。そこが僕にとってのこのコンテストの魅力であり、絶対に勝ちたいと思う理由でもありました。
-美容師の素質そのものが問われるコンテストなのですね。ちなみに予選を勝ち抜いた後の準決勝、決勝はどんな仕組みなのですか?
準決勝と決勝はステージでヘアとメイクを仕上げて、その場でフォトシューティングをします。スクリーンに作品が映し出されるので、それとステージワークとで評価されます。審査員が1人1票、会場は全体で1票だけ持っていました。
審査員は宮村浩気さん、森内雅樹さん。それに加えて、リアルヘア寄りのヘア雑誌の編集部の方たち。予選と異なりプロ目線での審査にはなりますが、リアルスタイルにフォーカスしていることには変わりなかったので、自分の中ではつくりやすかったです。