【業界動向】一人で独立?それともパートナーと共に?サロン経営が多様化する中、パートナーとの起業を選ぶ動きに注目。運命共同体でもあるビジネスパートナーとの相性度は?
#4 スタイリストとレセプションのW代表。ALL女性スタッフの新形態サロン
PARK(パーク)@park.hairsalon
“I am I自分らしく”というコンセプトのもと、ひとりひとりのお客さまにフィットする技術とサービスで、“美容室に行くこと”以上の価値を共有し、お客さまの生活の一部となれるようなサロンを目指している。カウンセリング重視、メイクメニューなど、女性ならではの視点でサロンづくりを行なっており、オープン1年でカミカリスマ受賞も。
またSDGsや社会貢献への取り組み、働き方の見直しなど、一企業としての活動にも力を入れている。
- プロフィール
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窪谷初美 代表 @hatsumi123
北海道出身。専門学校卒業後、都内サロンに入社。10年を機に1人でマンツーマンサロンを開業後、2020年PARKをオープン。柔らかい質感のナチュラルな中にも、女性らしさや男性らしさを取り入れたスタイルと得意とし、顧客から絶大な支持を誇る。
水戸怜子 代表 @satoko3103105(本企画ライター)
神奈川県出身。大学卒業後、都内サロンにレセプショニストとして入社。プレス、メイク、事務職を兼任し、2020年にPARKをオープンし、ライター活動も開始。抜け感のあるニュアンスメイクに定評があり、メイクアップアーティストやセミナー講師としても活動。
Q1. 二人の出会いから、サロン出店までの経緯。
私たちは、元々前職の同期でした。美容師とレセプションとして入社し、ヘアとメイク、トップスタイリストとプレスと、10年の間にお互いにキャリアアップをしていく中で、理想の美容室について、よく話すようになりました。
今思うと、“働きたいサロン”というより、“働くこと”についてよく話していた気がします。
いつか一緒にお店を出せたらいいなと、ふわっとしていたイメージがだんだん現実的になり、目標を2年後と決めていたのですが、その矢先に水戸の妊娠が発覚。2016年のことでした。すぐに動くのが難しくなってしまい、独立の話は一度白紙になりました。
その後、窪谷は1人でマンツーマンサロンを始め、水戸はそのまま会社に残ることに。それでも、お互いに独立の夢は常に頭の片隅にあって…。
2018年、窪谷が1人経営に限界を感じ始めていた頃、水戸も子供を理由に夢を諦めたくないと思っていました。そして一緒にやった方が、もっといいお店が出来ると確信していたので、やっぱり一緒にやろう!ということになり、2020年ついにオープンとなりました!
Q2. それぞれの役割について。
業務としてはプレイヤーとプレスとして、技術面や教育、インナーブランディングは窪谷が、営業面や対外的なブランディングは水戸が行なっています。
元々の性格でいうと、思い立ったら即行動タイプの水戸に対して、窪谷は先をしっかり見据えてから判断するタイプ。水戸はスケジュールやプランを立てるのが好きで、窪谷はリスクマネジメントが得意です。2人はアクセルとブレーキのような関係性なのです。
Q3. 相手をビジネスパートナーに選んだ決め手。
信用、尊敬できるところです。(窪谷)
レセプションという仕事を、誰よりも大切に考えてくれていたので。そして唯一私を叱ってくれる人だからです。(水戸)
Q4. 意見が分かれたり、ぶつかった場合の解決策。
大きく意見が分かれたことはありませんが、何かを決める時にはまず、企業理念からブレていないかをよく考えてから話しています。そして、お互いが少しでも気になっていることや、興味のあることを共有できるように、普段から2人で話す時間を定期的に作るようにしています。一緒にお店を始めてからは、サロンやスタッフに対して、「あれ?」と感じることがあったら、まず相手だったらどう思うかな、と考えるようになりました。
Q5. ビジネスパートナーとなってから、それまで知らなかった相手の新たな一面やギャップについて。
ないです!(窪谷)
話せば話すほど理系!(水戸)
Q6. ビジネスパートナー制がうまくいく秘訣。
自分の弱みと強みを理解して、認めることです。(窪谷)
美容師のことは一切勉強しないことですかね。(水戸)
Q7.今後の目標。
自分自身もスタッフのみんなも、人生が楽しめるように、仕事ができるようにしていきたいです!(窪谷)
スタッフのみんなが、いつまでも美容師を楽しめる環境を作ること。そして自分自身も、新しいことにチャレンジし続けたいです!(水戸)
Q8. パートナーを他己紹介してください!
【窪谷→水戸】
パワフルで熱い気持ちを持った強い人!でも本当は繊細だからみんなに好かれる、素敵な人です!
【水戸→窪谷】
自分以上に人のことを考えられる、とっても愛情の深い人です。
まとめ
ビジネスパートナー特集はいかがでしたでしょうか。元々は友達同士だったり、同期だったりと、パートナーになった経緯は皆それぞれでした。けれどひとつ共通していたのは、敢えて役職やタイプの違うパートナーと組むことで、自分に足りないものを補い合いながら、業務をしっかり分けるという完全分業スタイルを徹底していること。それがうまくいく秘訣のような気がします。
ワンマンオーナー制、共同出資、夫婦経営など、色々な経営スタイルがある中、ビジネスパートナー制も、これからのサロン経営のスタンダードになっていくかもしれませんね!
(取材・文/水戸怜子)