バーバー人気急上昇!?
多様化する最新バーバー事情
最近では、渋谷、原宿、青山などのオシャレ街に続々とバーバーショップがオープンしています。そして、ただ「男性が髪を切る場所」としてだけではなく、その目的や形式は多様化しています。
女性施術者による女性専用メニューがあるバーバーや、髪型を含めファッションまでトータルコーディネートを手がけるバーバー、そして店内には一席のみというこだわり抜いたバーバーも…。そんな、店内には技術者とお客様のみ、といったバーバー“BARRIQUAND”のオーナーである會田マコト(あいだまこと)氏に最近のバーバーブームについてお伺いしてみました。
-店内の雰囲気や一席のみ、といった点にものすごい“こだわり”を感じるのですが、そこまでこだわる理由ってなんですか?
「そんな“こだわり”だなんてカッコいいものはないですよ(笑)。ただ、このお店は“男の気分転換の場”にしたかったんです。それを最優先に考えると施術中の周囲の物音を最小限に抑えたかったので、一対一という形にしました。
店内のデザインに関しても、バーバーは古くからあるものですよね、そういった『古い時代』を感じられる、伝統のようなものを大切にしたかっただけなんです」
-最近のバーバーブームについてはどう思われますか?
「ブームと言っても、一過性のものだと思っていますよ。当然廃れていくものだとも思っています。大人の人口比率が増えて、今まで美容室に行っていた人が理容室に…なんて話も聞きますけど、これからは美容室もどんどん落ち着いた雰囲気のお店が出てくるでしょうし、そうなればお客様は“理容”だ“美容”だなんて気にせず、選択していくのだと思いますよ」
-バーバーブームの影響を感じる事はありますか?
「確かに、たまに若い人も来るようになりましたけど…うちはパーマもカラーもやらないので40~50代の純粋にカットを求めるお客さまばかりですからね。それでも、うちを選んでくれた、という点ではこの店には私しかいないので、より自分を選んでくれているんだなという気持ちにはなりますけど。さっきも言いましたけど、本物志向だなんてそんなかっこいいもんじゃないんですって(笑)ただ不器用なだけです」
“男臭さ”を求めてバーバーに通う人が増え、新しい形態のバーバーが次々オープンしている一方で、どこか「男は理容室、女は美容室」のような、従来の考えに近づいていっている消費者の傾向も感じました。バーバーの人気の秘密から、美容室の今後の改善策やチャンスが見えてきそうですね。
♦♦♦BARRIQUANDの店内♦♦♦
(文/木村 衣里)