二人は同級生! 性格が正反対の若手美容師が語る、イマドキの若者論
GRADUATEのATSUTOSHIさんとOCEANTOKYOの米田星慧さんは実は美容学校時代は同じクラスの同級生でした。美容学校生、若手美容師の憧れでありながら両極端のスタイルをもつサロンに属する二人の対談をお届けします。
まったく違うタイプだけど、リスペクトしあっている!
―お二人はふだんから、連絡は取り合っているんですか?
ATSUTOSHI ふだんは連絡はほぼ取らないけど、出身校でヘアショーがあるとか、なにかイベントがあると連絡しあうよね。
米田 僕もお客さんからよく「仲良かったんですか」って聞かれるんだけど、よくなかったよね(笑)。僕はクラスでも目立つ方ではなかったんだけど、アツトシは人気者で、後輩にもよく知られてたよね。
ATSUTOSHI うるさいんだよね、僕は(笑)。でもたしかに、学校時代はグループも違うしね。
米田 僕、友達があまりいなかったからね。
ATSUTOSHI でも僕、当時米田くんがメンズカットの有名サロンを受けるときに、カラーしたじゃん! お客さんに「米田くんが美容学校には友達いないって言ってました」とか言われると「髪染めたの誰だと思ってんだよ!」って思うよ(笑)!
米田 僕は国家試験に受かるために通っていたから、専門学校時代のことはなぜかあまり覚えていないんだよね。
ATSUTOSHI 米田くんは、与えられた課題を着々とこなす優等生タイプ。逆に僕は与えられてないことを着々とやるやんちゃタイプ(笑)
―お互いの作るスタイルについては、どう思っていますか?
米田 ATSUTOSHIは、やっぱり今の若い子たちにとっての『ヴィダルサスーン』の価値観を変えたというのが本当に大きいと思っていて。何年か前はお客さんと話していても、「ヴィダルといえばシャンプーですよね」というヘアケア用品というイメージだったのを、今では「ヴィダルといえばサスーンカット、サスーンカットと言えばGRADUATE」というイメージにまでもっていったのはアツトシくんの功績だと思っています。
ATSUTOSHI 第2波なんだけどね。1980年代にヴィダルサスーンの日本への普及の第1波があって、今は第2波目。
僕と米田くんの提供するスタイルはぜんぜん違うけど、お客さんを幸せにするためには「技術ありき」だと思っているのは共通していると思う。サスーンカットっていうのは、毛先が揃っているとか、シルエットがきれいとか、技術が目で見てわかりやすい。でも、僕はOCEANのような束感系のスタイルに関しては、セットしたのを見ても「これどうやってやったんだろう」という感じで、わからない。お客さんはきっとセットしたときの扱いやすさで上手いってわかるんだよね。だから、スタイルは違えど、お客さんを幸せにするのは、そのスタイルに対する絶対的な技術力ですよね。
さらに、褒め合うわけじゃないですけど、僕はOCEANや米田くんの凄さは美容師になりたい人を圧倒的に増やしたということだと思ってて。だから、お互いがまったく逆なのにリスペクトしあっているよね。
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