30歳美容師が語る「20代でやっておいてよかったこと、30代に向けて準備すること」【後編】
「自分の人生をマンガにしたら面白いか?」を大切に
寺村:編集部から「同世代で、ブレイクしたいけどしてない! という人や20代の若手美容師さんにメッセージをお願いします」というリクエストが。どうですか?
小西:さっきの話に戻るようだけど、やっぱりベースになるのは“人との繋がり”だと思う。美容師をやるのも辞めるのも、人との付き合いで全てが決まる。だから目の前の人とか周りの人は大事にしてほしい。若い人を見ていると、みんな結構ドライというか、距離を詰めない人が多いように思うんだよね。
例えば、独立して店を出すとしても、最初から人材が集まるわけではないし、どんなに稼いでいたとしても、自分の好きな人だけを集められない。でも、僕らは10年間繋がりを大切にしてきたからこそ、店をオープンする時点で「こいつらとやりたい」っていうスタートが切れた。20代の人間関係は、きっとこれからの糧になるから、お客さんもスタッフも絶対大事にしたほうがいいよっていうのは伝えたい。
それこそ、SNSとか繋がりを持つためのツールは発達しているからね。
小屋: 多分、今結果が出せている感じがしないなっていう人は、自分一人ではどうしようもできない人だと思うんだよね。そういう人は思い切って周りの環境を変えてみるというのもいいかもしれない。
今仕事が楽しくないとか、刺激を受ける人がいないと思うんだったら、あまり深く考えずにやめてもいいんじゃないかな。自分の周りを見ていてもそう思う。環境を変えたら活躍できたって人はいっぱいいるし、自分が一歩踏み出す勇気が、自分を変える一歩になるのかなって思うよ。
寺村:あのねぇ、今日みんなと話していて、俺がみんなを好きな理由がわかった。それは、それぞれに人生がドラマチックだから! ドラマに限らず、人生って一回しかないから、若手の美容師さんも、「自分の人生が漫画やドラマになったら見たいか?」っていうのを自分に問いかけながら、思いっきりやってほしいです!
みんな、今日は集まってくれてありがとう!
後編は、これにて終了。宴もたけなわ、取材が終わったあとも話題が尽きない様子で皆さん夜遅くまで語り合っていました。
(取材・文/須川奈津江 撮影/菊池 麻美)