まさかの感動サプライズも!スタイリストデビュー&ファーストカットであの人に恩返し【後編】
スタイリストとしての「これから」
スタイリストとして新たな道を歩み始めた鈴木さん。最後に、鈴木さんのアシスタント時代からの師匠でもある池戸裕二さん(MINX取締役・原宿店トップデザイナー)からのメッセージを交えながら、これからの展望について伺いました。
「18才入社はMINXでも初でしたが、若いのにとてもしっかりしているなと感じました。特に専属アシスタントをしていたころ『すごいな』と感じたのは、常に笑顔を絶やさず、どんなに忙しくてもポジティブに仕事を楽しむ姿勢。いい意味で若さを感じさせない落ち着いた立ち振る舞いなどは感心させられましたし、スタッフみんなを元気にさせられる力がある子だと思います」(池戸)
-18歳という若さで入社した鈴木さんの姿を振り返り、このように語る池戸さんですが、スタイリストになった鈴木さんご本人は、アシスタント時代と比べてどんな違いを実感しているのでしょうか?
「スタイリストになってから、自分のお客さまに対する『施術で幸せになってほしい』という想いがより強くなりました。最終的な仕上げをスタイリストに任せていたアシスタント時代と違って、スタイリストはよくも悪くも全て自分の責任になるので、細部までこだわって仕事をするようになりましたね。
接客面でも、自分のお客さまと会話をする際に、『その話し方・内容を聞いた周りのお客さまはどう思うか』というところまで配慮したうえで話すようになったので、より広い視野で仕事ができるようになったかなと思います。池戸さんからも『目上の人に対する返事は”はい、はい”ではなく”ええ”に変えなさい』など話し方で注意されることが多かったのですが、そうした指摘が今役に立っていると感じます」
池戸さんについて「本当にサポートしてくださって、いっぱい叱られたりもしましたけど、お父さんのような存在です(笑)」と例える鈴木さん。そんな池戸さんからは今後への期待を込めたこんな熱いメッセージも。
「とにかく期待しかありません!と言いたいですが、自分のスタンスを大事に美容、仕事を楽しみ頑張ってほしいです。まだ荒削りな部分もありますが、それがかえって勢いに変わる部分があります。杏奈はたくさんの人に幸せを与えられる力がありますから。
そして今後は『最年少スタイリスト』のレコードに留まらず、いろいろな部分でMINXのレコードを塗り替えていってほしいです!才能を生かし、杏奈らしいデザイン作りで、若い人だけでなく幅広いお客さまからの支持を得てほしい。さらに、業界内の女性美容師の方々にもいい影響を与えられる存在になってほしいと思いますね」(池戸)
-こうしたエールを受け、鈴木さん自身は今後どういった美容師を目指していくのでしょうか?
「毎日サロンに自分のお客さまが朝から夜まで絶えずに居る美容師になりたいです。そのためにも技術を身につけることはもちろんですが、とにかく今は仕事が終わったらすぐ外に出て、時間の許す限りいろんな人と会って、知り合いを増やす努力をしています。実際にそこで知り合った人が次の日にきてくれたり、知り合った人がまた別の人と出会う機会を設けてくださったりと、ありがたい縁をいただけています」
ファーストカットを通してご両親への感謝を伝え、さらにご両親や師匠からのエールを受け取った鈴木杏奈さん。積み重ねてきた努力に基づく堂々とした姿勢や話し方から、さらなる新記録を打ち立てるスタイリストになる日も近いと感じさせてくれました。