プリンが美容師を幸せにする? 付加価値を生んだ負けず嫌いな美容師が異業種参入で目指すものーHAIR LOUNGE Soleil 六本木 大野木宏太さん
構想から約6ヵ月で、「三方よし」のこだわりプリンが完成!
完成したプリンは5種類。すべて平飼い有精卵、低温殺菌牛乳、てんさい糖を使用し、食品添加物や保存料は不使用にこだわりました。原料の選定では、実際に生産現場を訪れて生産者の思いを聞くことも大切にしています。生産されている方に会うことで、食べる側だけでなく動物たちや環境への配慮など、新しい学びもあり、これこそが「理想のプリン」と自信を持ってみなさんに食べていただける商品となりました。
プリンのブランド名は「サンスマイル」。サロン名にもある「太陽」と「笑顔」そして、生産者・動物・環境のすべてが幸せになる「三方よし」の“さん”の意味も込めています。リサイクル可能な瓶容器のキャラは、昔からの友人でもある漫画家の竹内文香さんが描いてくださいました。
美容師はプリン作りに向いている? 事業をはじめてわかったこと
プリン事業をはじめてまだ半年ですが反響は上々です。お客さまが喜んでくださることはもちろんですが、テレビやネットの取材も多くいただいています。そのたびに僕らの思いを伝える機会をいただけるのはうれしいですね。
取材ではよく「本当に美容師さんがプリンを作っているんですか?」と聞かれるのですが、美容師って意外とプリン作りに向いているんですよ。毎日カラー剤を混ぜているし、器用で緻密な作業が得意な人が多い。スタッフ全員がプリン作りに直接関わっているわけではありませんが、新しいチャレンジであるプリンを通じて「成長」できることを実感できたり、プリンが実際に作れるようになり、美容とは違う観点からもお客さまに笑顔を届けられる!という新たな成功体験を作ることができる。それがやりがいにも繋がります。
美容師としても勿論、それ以外にも成功体験を積み重ねることにより、単なる「仕事」としてだけではなく、働いているスタッフ自身の人生の幅も広がり、豊かになると思います。やらされる「仕事」ではなく、自分ごと化して能動的に取り組めば何事もよりおもしろくなるように、仕事を通じて毎日が活き活き笑顔になる。うちのメンバーを見ていても、間違いなく言えることだと思っています。
今は人生100年時代と言われている中で、100年美容師だけをやり続けるのは難しい人も出てきます。いろんなことにチャレンジしたり失敗したりして、美容以外のスキルや経験を獲得できることは、時代にも合っていると思うんです。
さらに、プリンという商材があることによって、時間や場所の制約からも解放されました。というのも、美容室経営はお客さまが来店してはじめて成り立ちますが、プリンは持ち運べるのでこちらから出向いていくことができます。空き時間にプリンを持ってカフェに営業しに行くなど、今までとは違った方法で新しいお客さまと出会うことができるんです。美容師は接客業ですから、コミュニケーション能力が高く、営業にも向いているんですよ。プリン事業で新たな仕事を生み、生産性を高めていけば、スタッフたちのお給料にも還元できますし、実際にスタッフの教育や体験、知的財産などに還元するようにしています。
>次なる一手は世界に向けて! 地域活性化や社会貢献に力を入れ、プリン販売が加速中!