新たなトレンド?「siika」代表・加藤龍矢さんに聞く。有名スタイリストがSランクゾーン以外でサロンを開くワケ

一等地じゃなくても“なりたいヘアにしてくれる美容師”がいる場所にお客さまが足を運んでくれる時代

 

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-「siika」は加藤さんはじめ、ほかのスタイリストの方も有名店で活躍されていた方ばかりですよね。

 

僕は「8 1/2」で、妻のサトーマリは「ULTRAC」、早坂光雄くんは「Pledica」出身。もともと光雄くんとも知り合いだったんですが、今回お店を立ち上げるにあたり参加してもらうことになりました。

 

-一等地の有名店にいらっしゃった美容師たちが、なぜ「学芸大学」にヘアサロンを立ち上げたのでしょうか? 正直、美容やファッションとの結びつきがあまりないエリアのように思えますが…。

 

これは「siika」のコンセプトでもありますが、おしゃれだとかイケてる美容室が、いわゆるSランクゾーンと言われるイケてる場所になきゃいけないことはないと思うんです。“場所”じゃなくて、自分たちが培ってきた技術を表現するために、都心のサロンでやってきたクオリティを別のエリアで表現したい。その結果、いろんな条件や感覚的なものが一致したのが、この場所だったんです。

 

-「学芸大学」のどんなところが場所選びの決め手になったのでしょうか?

 

他のエリアも見たのですが、学芸大学の駅に降りてみたとき、街を歩いている人が老若男女幅広いのと、商店街があって庶民的な雰囲気だけどちょっと外れるとお洒落なお店もちらほらあって、面白そうな街だな~と惹かれました。それと、この界隈は代官山や渋谷あたりで働いている、感度の高い人も住んでいます。僕たちはヘアスタイル=ファッションに関わる仕事でもあるので、あまりにもファッションとかけ離れている街では僕たちの提案したいことが伝わりづらい。そういう意味でも、このエリアに住んでいる人たちの層も場所選びの参考にしました。それと、駅から近いこと、1階であることも物件選びの条件だったので、もうここしかないなと。

 

-とはいえ、Sランクゾーン以外で出店することに、集客面での不安はなかったのでしょうか?

 

これまでの集客ツールは雑誌掲載が主流でしたが、今はSNSを使ってサロン側が自由に情報発信できて、お客さまもその中からサロンを自由に選べます。都心のサロンに髪を切りに行っていた人たちも、今は“場所”じゃなくて、なりたいヘアスタイルにしてくれる美容師がいるサロンに行こうと思ってくれる人が増えている。そういう今の時代感を、独立前から感じていました。なので、サロンを出す場所も原宿・表参道じゃなくてもいいかなと。人気エリアに固執しなくても、いいものを発信し続ければやっていける時代になっていると思います。

 

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拡散する力は地元密着型のエリアのほうが強いと思う

 

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