新たなトレンド?「siika」代表・加藤龍矢さんに聞く。有名スタイリストがSランクゾーン以外でサロンを開くワケ
東京の表参道、原宿に青山。美容業界でSランクゾーンと呼ばれるこの一帯に、自分のサロンを持つのが美容師さんたちの夢…だったのですが、いま店舗経営のありかたとして新たなトレンドが起きつつあります。有名美容師たちが、Sランクゾーン以外の場所で店舗経営をスタートしているのです。学芸大学駅前にサロン「siika」をオープンした、元「8 1/2」店長の加藤龍矢(かとうたつや)さんもその一人。そこで加藤さんにあえてSランクゾーン以外のエリアを選んだ理由を聞いてきました。
前のサロンを退職した2日後に、今のサロンをオープンしました
-加藤さんは15年間「8 1/2」に在籍され店長も務められていましたが、なぜ独立に至ったのでしょうか?
リアルに考え始めたのはお店を辞める1年前くらい。美容師になりたての頃からいつかは自分のお店を持ちたいという夢はありました。でも、「8 1/2」で働くようになって店長までやらせてもらって、一時期は独立することを考えなくなった時期もあったんです。でも、自分の人生を考えたときに、やっぱり自分の店を持ちたいなと。今37歳なんですが、年齢的なことも独立を決めるきっかけのひとつでした。
-加藤さんほどのポジションですと、前のサロンを辞めるときもおそらく大変だったのでは?
池部さん(「8 1/2」オーナー)は「自分の夢だからいいよ」と背中を押してくれましたので、そこは揉めごとなく円満退社できました。今のサロンも前店と同じディーラーさんを使わせてもらっていますし、後押ししてくれていますね。
-いつ「8 1/2」を辞められたんですか?
今年の2月です。
-え!? 「siika」がオープンしたのは2月ですよね?
はい。前のサロンを退職して、火曜日を挟んで次の日には「siika」で働いてました(笑)。
-ええー…!! お店の開店準備はどうやって進められたのですか?
前のサロンを辞めるってオーナーに伝えてから1年在籍していて、その間に働きながらすべて準備しました。大変でしたね。独立をナメてました(笑)。本当は4月にオープンしようと思っていたんですけど、この物件が見つかってしまったんで2ヶ月前倒ししたんです。それで余計に忙しくなってしまって(笑)。最近ようやく落ち着いた感じですね。