初の経営難を経験して。真面目に仕事と向き合えば、どんな困難でも乗り越えていける-10年サロン「FAVORITE GARDEN」のブランディングストーリー後編

2017年〜現在 広島出店期

広島の並木店はあえて高単価であることをアピール

 

 

売上のピンチからも回復し、2017年には2店舗目となる広島の並木店をオープンしました。広さ22坪、移動式シャンプー台とセット面が5面のお店です。広島を選んだのは、中国・四国エリアでは大きな都市で新幹線が通っていたこと、僕がセミナーで毎月のように訪れていて、街の雰囲気を知っていたことが理由でした。

 

コンセプトは米子店と同じですが、並木店はよりハイクオリティなサロンを目指しました。カットも広島の相場は4,000円のところ、『FAVORITE GARDEN』は6,000円。当時から割引もほとんど用意しておらず、クーポンサイトや公式サイトではむしろ高価格なお店であることをアピールしています。

 

広島に顧客がいたわけでもありませんし、最初はなかなかお客さまはきませんでした。でも、高単価のサロンは最初の集客は難しいですが、一度気に入ってもらえるとそのまま通い続けてくれます。ハイクオリティなデザインを地道に提供し続けることで、並木店も順調に売上を伸ばしていくことができました。

 

広島出店後の1年間、米子店の売上が減ったとしても店長へ一任すると決めた

 

 

並木店をオープンしてからの1年間は、僕は米子店には一度も立たず、米子店のことは店長にすべて任せました。僕が『FAVORITE GARDEN』の前のサロンで店長を務めていたとき、サロンに自分よりも立場が上の人がいて、店長といっても名ばかりだったことがあります。せっかく任せるのであれば、あれこれ口を出すより、自由にやってもらうほうがいい。そう思い、僕が米子店にいることが減るこの機会に、数字の報告を受ける以外はなるべく関与しないようにしました。

 

当時の店長はそれによって大変な思いもしたようです。レッスンの仕方やスタッフとのコミュニケーションなどすべてを任せましたが、どこまで変えていいのかを判断するのは難しかったでしょう。

 

僕が一年間は米子店に一切立たなかったことで、売上にも多少の影響はありました。でも、当時はスタッフが2人スタイリストとしてデビューするタイミングで、スタッフ一人一人の実力が伸びている時期でもありました。だから、結果的にそこまで大きく売上が落ちることはありませんでした。

 

また、僕を指名してくれていた米子のお客さまのうちいくらかは離れてしまったと思います。一方で、10年以上前から通ってくださる方の中には「広島出店頑張ってね!」と声をかけてくれる方もいました。新たな挑戦を応援してくださる方も多くて、うれしかったですね。

 

>スタッフの教育にも効率化が必要

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