今、都心以外へ人気サロンの出店が多くなっているようです。特に東京・神奈川・埼玉・千葉にまたがる国道16号線沿いの街はテレビでもよく特集されており、注目のエリアなのだとか。美容業界から見る、国道16号線エリアの魅力とは何なのでしょうか？今回は、実際に国道16号線沿いに出店した人気の3サロンに、出店の経緯やオープン後に感じた都内サロンとの違いについて伺いました。

＜目次＞

＞再開発中の千葉・流山おおたかの森で、街とともに成長できるサロンを作りたい―MINX plus 花渕慶太さん

＞地元の静岡から急きょ路線変更。埼玉・大宮に出店した決め手は？―knot by belle 長岡信一さん

＞若者をターゲットにした集客戦略を持つALBUMが都心を離れ、西東京・八王子に出店した理由とは？―ALBUM 槇野光昭さん

再開発中の千葉・流山おおたかの森で、街とともに成長できるサロンを作りたい―MINX plus 花渕慶太さん

―なぜ流山おおたかの森を選ばれたのですか？

2018年ごろからエリアリサーチを始め、都心からある程度離れた、MINXがまだ出店していないエリアを探していたんです。立川市や国分寺市、関東近郊であれば神奈川や千葉までイメージを膨らませていました。しかし、なかなかピンとくる街に出会えずにいて。それが2020年6月に初めて流山おおたかの森に降り立った瞬間、「ここだ」と思ったんです。

再開発で、0から街を作り上げているところに魅力を感じ、街とともに成長し、街の方々に必要としていただけるサロンにすると決めました。

―流山おおたかの森に出店して、よかったこと・大変だったことを教えてください。

よかったことは、素敵なお客さまやスタッフに出会えたことです。オープン当初は、都内のお客さまとは違う美への価値観やご要望の違いで苦労するのではと思っていました。しかし実際は、都内のお客さまと同じくらいヘアにこだわりをお持ちの方がほとんど。素敵なお客さまに出会えて、大切なヘアをお任せいただけて、この街にサロンをオープンして本当によかったです。また、僕と一緒にMINXからきてくれたスタッフも、今ではこの街が大好きになっています。

大変だったことで思いつくのは、通勤です。オープンから約9カ月は都内から往復3時間かけて通っていました。現在は近くに引っ越してきたので、負担は前よりも軽くなっています。

―流山おおたかの森で出店してみて感じた、このエリアならではのおもしろさや気づきはありますか？

都内の店舗に比べて、既存のお客さまからのご紹介が多いことですね。最近は予約が1カ月以上先まで埋まっているので、「私の予約が取れなくなるから、もう紹介やめるわ（笑）」と冗談を言われる方もいますよ。

―流山おおたかの森で出店するにあたり、客層に合わせて意識した点はありますか？

さまざまな分析をおこない、ターゲット層を徹底的に作りこむところから始まり、内装・価格・スタッフ・メニューなど挙げきれないくらいこだわりを詰め込みました。

僕がこれまで長く担当しているお客さまは女性が多く、都心部の店舗には遠くから通ってくださる方もいます。しかし、お子さんができると足が遠のくことも。なので、お子さんも連れてきやすい店内の空気作りにはこだわりました。内装は席の間隔を開け、最初に座った席から移動することなく、ゆったりと過ごしてもらえるようにしました。

席の間隔も程よく空いており、ゆったりとした店内

メニュー単価は、都内のサロンとほとんど変化をつけていません。これまで身につけてきた技術に対して適した料金をいただいて、その上でお客さまとの関係性を作れるサロンを作りたいと思っているので、エリア関係なく価格を設定しました。意識したのは、料金を明確にすること。ロング料金がかからないなど、シンプルな料金システムを設定しています。

―郊外に限らず出店エリアを選ぶ際に、一番重要視しているポイントはなんですか？

その街に住むお客さまに、MINX plusや僕たち美容師が必要としていただけるか、働くスタッフたちがその街を好きになれるかです。

また僕は、店舗と駅の近さも重要だと思います。今ではネットで調べて探す方が多いので、立地が前よりは重要視されなくなりました。しかしお客さま目線で見たとき、駅から近いと通いやすいですよね。実際、MINX plusは駅から徒歩1分の場所にオープンしました。

プロフィール

MINX plus

代表／花渕慶太（はなぶち　けいた）

1985年11月8日生まれ仙台出身、仙台理容美容専門学校卒業。 2006年4月 MINX入社。『MINX銀座五丁目』新店舗立ち上げと同時に代表就任。 2021年にはMINXグループセカンドブランド『MINX plus流山おおたかの森店』を出店。撮影、ヘアショー、国内外セミナーなどを展開。サロンワークでは、年間3000人以上を担当。経験とキャリア、親しみやすさを活かした親身なカウンセリングを得意とし、今まで解決できなかった悩み、コンプレックスを解決することに定評がある。撮影は毎月雑誌社からの指名での撮影を多数こなし店外でも活躍中。

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