シビれる美容を地方から。ご当地美容師の時代が来る!
ヘアだけでなく、高感度な人々が繋がるスペースづくりを。石川県金沢市『CIARTOR』彦坂氏
2012年10月、石川県金沢市にて『CIARTOR』をスタート。150㎡にセット面5つ、スタッフ6名。この広い座席間が、日々ちょっとした変化やプラスを生むのだそう。サロンワークの傍ら、2Fフロアをフリースペース『BATON by CIARTOR』として開放。利用料金は1時間1000円で、ある程度の椅子や備品などは無料で使用できるという使いやすさが評判に。ワークショップなどに利用される他、代表の彦坂さんがプロデューサーとなり開催されるマーケットも人気。
『CIARTOR』代表 彦坂 正浩とは…
CIARTOR
代表/彦坂 正浩 (ひこさか まさひろ)
東京でDaB、CLARICA&STRAMAを経て、2012年10月に金沢にてCIARTORをオープン。北陸を中心に美容師の技術向上を目的としたセミナーに力を入れている。その他、美容以外のイベントやNEW SHOPのアドバイザーとしても活動中。
まさに『サロン』化する空間。ヘアサロンの新体系にチャレンジ!
- 金沢に出店した経緯を教えてください
「30歳を超えて改めて独立を考えたとき、大きな建物の中でいろいろな業態を構え、新しいチャレンジをしてみたいと思いました。大きな組織でなくとも、大胆なトライができるポテンシャルを感じたのが、地元である金沢。自分のイメージに合う場所や建物があり、これからが面白いと感じた土地でもあります」
- 金沢にオープンしてみて、気持ちの面で何か変わったことはありましたか?
「1日のほとんどを職場で過ごす美容師という職業にとって、居心地のいい空間をつくることは、体にも心にもいいと感じていますし、代表としての務めでもあると思っています。それ以外の環境面でも、海や川が近くて湿度が高いせいか、喉にとっても優しく体調も崩れにくい(笑)。最初は少し不安もありましたが、自分次第でさまざまなことにトライできるという、ワクワクする気持ちが大きくなりました」
-具体的にはどのようなトライを?
「やりたいことがあるけれど、場所やコストの都合で前に進めない人へ向けて、サロンの2Fにレンタルスペースを開設しました。人と人が繋がって、どんどん大きなパワーで自分の城を築く人が生まれて欲しい、という思いから『BATON by CIARTOR』と名付けています」
-利用状況はどうですか?
「ヨガ教室のほか、アクセサリーやフラワーブーケをつくるワークショップ、ファッションショーなどが開催されています。ほかに、僕自身がお客様の雑貨屋さんや家具店、コーヒーショップ、ケータリングのチームに声掛けをして、マーケットを開くこともあります」
- サロンワークについて、都内との違いを感じますか?
「東京のサロンではしっかり自分のカットを見て頂くため、施術中はお客さまに雑誌はお渡していませんでした。でも、こちらではカット中でも雑誌を求められたりします。そのため袖のないタイプのクロスを揃えたのですが、それでも手を外に出されることに、最初はギャップを感じました。WEBやSNSで情報を得ることが一般的になったこともあってか、求められる美しさはほぼ同じ。サロンワークの楽しさも変わりません」
- 地方サロンを成功させるために大切だと思うことは?
「地方という場で、さまざまなタイプや経験を持ったスタッフをどのように活かせるか。そのために、お互いが刺激し合い、尊重できる環境づくりが大切だと思います。CIARTORではサロン内でのスタイル撮影などを通してスタッフの立場•役割をしっかりと管理し、一人ひとりがきちんと評価されるシステムを整えていくために、日々コミュニケーションをとっています」
-地方出店を望む読者にひと言お願いします
「地方は都会に比べて人口の変化が少なく、サロンは地域密着型。信頼を得るためには、技術はもちろん、挨拶などサロンの雰囲気づくりが大切です。そして、出店したい、出店できる、と思ったらすぐ行動! 出店に限らず転職に悩む方も、自分が素直に頑張れる環境を見つけましょう。お客さまは新しい発想、感覚の美容師を待ち望んでいますよ!」