施術中の大怪我からとんでもないミスまで…現役美容師がパニック時にやってしまったとんでもない行動
>要望通りにカットしたのにお客さまが大激怒! あまりの剣幕に勝手な行動をとってしまい…(女性/32歳)
ある日の施術で、カウンセリングでお客さまから希望のショートスタイルの写真を見せていただき、しっかり長さの確認をしてからカットをスタートしました。にもかかわらず、切り終わって鏡をみたお客さまは、「何これ! 短すぎる!」と大激怒。
なんとかお客さまの怒りを沈めなければと焦りましたが、長さを戻すことはできません。「こちらの長さのほうがお似合いですよ」と、ベタ褒めして難を逃れようとしましたが、まったく怒りはおさまらず…。パニックになってしまい独断で今回のカット料金は無料、さらに元の長さに伸びるまでの期間のカット代金を補償するという条件を提案して納得してもらいました。
しかしその後、「そういったときは、俺が対応するから声をかけて!」と勝手に判断してしたことを店長からこっぴどく怒られてしまいました。
これからはカットの途中で細かく長さの確認をしようと思いました。そしてパニックになっても勝手な判断で行動せず、必ず上の人に相談しようと誓いました。
血まみれのお客さまがご来店!? 施術か救急車か、迷った末の決断とは(女性/25歳)
パニックになって起こしてしまった行動ではなく、パニックになりかけて、判断を誤ってしまいそうになった出来事なのですが…。
ある日、フロントでご予約のお客さまを待っていたときのことです。顔面血だらけのお客さまがご来店されたんです! 「どうされました!?」と事情を聞くと、店に着く手前で転んでしまったそう。さらに、「両手に荷物を持っていた状態だったため、手をつけずに顔から地面にぶつかってしまった」と言うのです。しかも、お客さまは、「大丈夫だから髪を切ってくれ!」と言うので、パニックになって、一瞬そのまま施術をしようかと迷いました。しかし、とっさの判断で救急車を呼ぶことにしたんです。
後日話を聞くと、お客さまは鼻の骨を骨折していたそうです…。さらには救急車の中で気を失ってしまい、入院までしたとのことでした。今考えると、「あのとき救急車を呼ばないでカットしていたら、どうなっていたのだろう…」と、冷や汗がでます。
実はあのとき、自分の働くサロンが歩合制なこともあり、恥ずかしながら売上のことが頭をよぎり、「お客さまは大丈夫だって言っているしカットしようかな?」と一瞬だけ思ってしまったのです。しかし、当然のことではありますが、救急車を呼んで正解でした。今後も突然のアクシデントにパニックになっても、慌てず目の前の人の健康を優先して行動しようと思いました。
<まとめ>
想像するだけで冷や汗が出る失敗や、自分だったらどうするだろうと考えてしまうようなアクシデントなど、どれも驚きのエピソードが集まりました。予測できない状況に置かれると、考えるより先に口が動いてしまい、後悔するというパターンが多いようですね。とっさのことなので仕方ない部分がありつつも、美容師はお客さまとの信頼関係が大切な仕事。冷静に対処したいものですね…。
(取材・文/QJナビDAILY編集部 イラスト/chimi)