「ネオ和風バーバー」。ホッとするのに新しいサロンの作り方

いくつになっても無理なく付き合えるのが「和」の魅力
JUNESはカリスマ美容師ブームの真っただ中に、トレンド発信地の原宿で「メンズオンリーサロン」打ち出し、普通の理髪店とは一味違う、トレンドを押さえたメンズスタイルを提供してきました。スタッフ全員が理容師免許を持っているバーバーです。 原宿、目白、中野、早稲田にサロンがありますが、それぞれに個性があります。例えば原宿店はスタイリッシュな空気感を大切にしており、学生が多い早稲田店はピストバイクやDJブースが店内にあって等身大の洒落感を演出。三軒茶屋店は「和」がテーマです。 今、ニューヨークや西海岸のオーセンティックな雰囲気のバーバーが流行っています。それがカッコいいのは認めるけれど、JUNESで働くスタッフのノリとはちょっと違うなと思ったんです。
やりすぎるとダサくなる…「和」は加減が難しい
和風は一歩間違うと、一気に野暮ったくなってしまうものだと思います。僕らがやりたいのは古き良き和ではなく、新しさをまとった和です。そのため和の要素の出し方にかなり気を遣っています。 たとえば、一般的な理髪店の待合いスペースにはマンガが置いてあると思います。三軒茶屋店にもマンガはあるのですが、表紙が見えないように白いカバーを付けました。ソファに座ったお客様の目につくところには、手軽に和を感じられるグッズを並べています。
入り口の棚にはサロンお勧めの和な商品が店販として並ぶ マンガは全て白いカバーをつけて雰囲気をこわさぬように配慮

特注の白衣とナイキの「エアリフト」で新しさをまとった和の装い
京都の寺社仏閣や銀座の和菓子屋を視察
サービスでの演出にも工夫しています。たとえば、シャンプーやヘッドスパなど、お客さまがくつろぐタイミングでは靴を脱いで、使い捨てのスリッパに履き替えていただいています。座敷に上がるときに靴を脱ぐのと同じように、一呼吸おくことで和の空気を感じてもらうのが狙いです。仕事帰りで疲れているお客さまに、革靴を脱いでリラックスしていただきたいという想いもあります。 ヘッドスパのフレイバーを選んでいただくときも、お茶屋さんで茶葉の香りを嗅いだり、テイスティングしたりするときのように、桐箱のなかにある入れ物を開けて香りを試して選べるようにしています。普通に選ぶよりも、ひと手間挟んだほうが、和のおもてなしの演出ができると考えたからです。こんな風に、和の「なんかいいよね」という感じを、バーバーでどうやって具現化するのか考えながらやっています。
- 1 2